ものづくりだけでなく作り手の人生に寄り添っているカンボジアのNGOから学んだこと
先月カンボジアに旅行をしにいった際、前から訪れてみたかったSalasusuと言うブランドで商品を作っているNGOを訪れた。
Salasusuの前身は有名なかものはしプロジェクトなだけあってとても勉強になった。
Salasusuではバッグやポーチ、財布など様々な商品を作っています。
SALASUSUの作り手は、小学校も卒業していない、教育の機会に恵まれなかった女性たちです。
さらに詳しく言うと社会的問題(稼ぎ手その人しかいない)と経済的問題(生活するお金がないくらい困窮している)を抱えているかでどの人を雇用するか決めているみたいです。
実際に商品を作っている場を見せてもらったのですがとても正確で迅速に作られてました。さらに仕立てや裁縫などで分業されているので製品の完成度がとても高かったです!
これだけでも素晴らしい取り組みをしているのですが、僕が感動しとても参考になった部分が他にあります。
①週に3回働く女性たちにライフスキルトレーニングを行っている
Salasusuで働いているカンボジアの女性には週に3回、1回に2時間のライフスキルトレーニングを行っています。
行っていることは対人関係(人のいいとこをしろう)、問題解決、職業倫理(時間を守る)、栄養知識などの6つのカテゴリーで教えているみたいです。(下記画像に記載あり)
なぜライフスキルを身につける必要があるというと、働いている女性たちは中学を卒業できていないため基礎知識を持っていないからです。
製品を作って終わりではなく、その人の人生をより良くするためにサポートしていることにとても感銘を受けました。
②貯金システムがある
他に面白いと思った取り組みが強制貯金システムです。
このシステムは働く人がお金をためて将来的に生活できるようにすることが目的です。たいていのひとはお金があったらあるだけ使ってしまうから、その人の生活を考えて毎月数%を必ず貯金する仕組みを作っているそうです。
③働いた女性の就職先の紹介も行っている
ここまでサポートしているのかと驚いたのが、Salasusuで働く女性たちがSalasusuを辞めた後の就職サポートもしていると聞いた時です。
Salasusuで製品を作るのは基本的に2年間でそれ以降は自立して職につけるように就職先を紹介している。
ホテルや飲食店、エステ、化粧品会社とパートナーを組んでこれを実現しているそうです。
また、これは働く女性の子供達で、働きながら子供の面倒を見ることができるようになっています!
Salasusuを訪れてとても感じたのが、製品を作ることや雇用を生むことで満足するのではなく女性たちが自立して働けるために活動していることです。
ライフスキルトレーニングや就職先の紹介など、現地の人にできることは全てやりきることがとても大事にされていると感じました。
目先の利益を追い求めるだけでない、現地や解決したい対象に最大限のサポートをすること、これこそがソーシャルビジネスの本質なのだと学べました。
もし、カンボジアのシェムリアップに行く際はSalasusuを訪れてみてください。もちろん、ポーチやバッグもそこで購入することができます!