長さか、太さか
女性に言わせれば、そのどちらでもなく、硬さなのだというオチですが(笑)。今回は幼虫の話ですので。以前にも少し述べたとは思うのですが、幼虫の体躯の話です。幼虫の成長の具合、また、成虫サイズの予測としは体重が重要視されていて、幼虫飼育の備品として計量スケールが必須となっているくらいですよね。がしかし、実は体重よりもこっち、という話です。
答えから言いますと、体重よりも、太さよりも、長さが大事ってことなんです。端的に言えば、いくら太っても、幾ら体重が増加しても、前蛹前に痩せてしまえばお仕舞い。元の木阿弥。がしかし、長さについては、これは一度伸びますと短くはならないのです。やせ細ったとしても、長さに変化はない。
次に、長さが成虫の大きさにどう反映するのかと言うと、——幼虫の体躯の長さ=消化器官の長さ——なのです。これは成虫にも同じことが言えます。幼虫の消化器官の長さは消化・栄養吸収に優位なので大型化に直結する要素なのすが、この消化器官の発達は生物学的にはかなり難しいことなのだそうです。逆に言うと、幼虫も成虫も大きな体躯を維持するのには長い消化器官が必要になるということです。なので、そのような個体は大きな成虫に成り易い高いアドバンテージを有していることになります。幼虫に限っては、長さこそ正義、選ばれし者、ということでしょうか。
まとめますと、例え体重は重くても太短い幼虫は大きな成虫にはならないよ、いうことです。逆に、体重は軽くても体躯が長い幼虫はもうひと伸びが期待できるということが言えるかと思います。まあ、あの蛇腹の長さの見極めって超困難というか、事実上無理かとは思いますが、なんとなく「あれ、こいつ長いな」というのはわかるんですよね。そのような個体が期待大と言う話でした。まあ、男にとって長さ・太さ論てのは悲喜交々なのです。