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【共同編集】ローカルフォルダに置かないで

プロジェクトメンバー間で同一のファイルを編集する場合、クラウドストレージが便利である。
プロジェクトを実行する際、クラウドストレージを利用する機会が増えている。

しかし、このクラウドストレージ、使い方を間違えると面倒なことになりかねない。
新しいツールを使う場合は、新しい使い方が必要だ。


原則、ローカルフォルダに置かないで

新しいファイルシステムは、大抵使いづらく感じる。
今までのやり方ができない、期待どおりの動作をしない等の理由で、積極的に使いたがらない人は多い。

自分の担当のファイルを自分のPCのローカルフォルダに溜め込み、クラウドストレージに置かないメンバーが出始める。
ローカルフォルダなら、使い勝手は今までどおりだし、動作も速い、新しい使い方を覚える必要もない。

しかし、プロジェクトマネジメントの都合からすると、ローカルフォルダに成果物を溜め込むのはやめて欲しいところである。

プロジェクト計画書、情報セキュリティ

プロジェクトを開始する際、プロジェクト計画をする。
プロジェクト計画書には、コミュニケーション計画、利用するシステムやツールの定義、情報セキュリティに関する取り決めなどを記載する。

そこには、利用ファイルシステムが特定のクラウドストレージであることを明記する。さらに、情報セキュリティの観点から、ファイルの持ち出しを禁止するのが通例だ。

プロジェクト成果物を規定された以外のファイルシステムに保管するのは、プロジェクトのルール違反であり、情報セキュリティの観点からも望ましくない。

今時は、機密情報を腹持ちしたノートPCをどこかに置き忘れたら、一発で大事故だ。

進捗確認

プロジェクトマネージャーは、各担当者の進捗を管理する。

複数のメンバーが、それぞれの成果物を作成する場合、その進捗はまちまちになる。

クラウドストレージのフォルダに成果物が置いてあれば、プロジェクトマネージャーはそのファイルを閲覧してゆけば進捗を確認することができる。
週に一度の内部定例で多めに盛られた進捗報告を聞くよりも、リアルタイムに作成状況を把握できる。

ファイルのタイムスタンプから、いつ誰がファイルを触っているか分かる。
または、しばらくファイルに触れていない状況があることにも気づける。

ファイルの中身を見れば、進捗度を把握できるし、場合によっては、どこでつまづいているか、課題が何かを把握することができる。

WordやExcelにはコメント機能があり、ちょっとした連絡事項を書き込めるようになっている。
うまく活用すれば、ファイルを通じてプロジェクトメンバー間でコミュニケーションが可能だ。
ファイルシステムは、単なるデータ保存の役割から、コミュニケーションツールの一種へと進化している。

ダウンロードフォルダに限定

ローカルフォルダにダウンロードを禁止し、すべてをクラウドストレージ上で完結しよう、と言いたいところだが、現実はそうはいかない。

ファイルをPDF化する際や、ZIP等の圧縮形式を作る場合、DVDへ書き込む場合、クラウドストレージから他のクラウドストレージにファイルコピーする場合などは、いったんローカルフォルダにダウンロードせざるを得ない場合がある。

Windowsの場合そのようなケースでは、"ダウンロード” フォルダに限定してダウンロードするようにしたい。
"ダウンロード” フォルダは、たいていブラウザのデフォルトのダウンロード先なので、何かと作業効率がよい。
また、ダウンロードファイルを一か所に集めることができるので、どこに何を保存したか分からなくなることを防げる。

さらに、今日、昨日、先月のように時系列に区切って表示されるので見やすく、ファイルの取り違え防止にもなる。

ただし、ダウンロードフォルダもローカルフォルダであることには変わりないので、機密情報の漏洩には注意したい。

Windowsにはダウンロードフォルダを定期的に削除してくれる機能があるので、それを活用しよう。

Windowsの「設定」から「ストレージセンサーを構成するか、今すぐ実行する」画面の「一時ファイル」の項目から「開かれないまま次の期間が過ぎた[ダウンロード]フォルダー内のファイルを削除する:」で、期間を選択すればよい。

ダウンロードフォルダの削除

選択肢には、1日、14日間、30日、60日がある。
プロジェクトの情報セキュリティの重要度と作業上の利便性を考慮しつつ、できるだけ短い期間を選択したい。

最後まで読んでいただきありがとうございます。
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