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<第181回> 大企業に入社するために、一旦、同業のベンチャーに入るのは有効ですか?
こんにちは、安斎響市です。
今日いただいた質問は、下記のようなものです。
いつも拝見しています。
「まずは中小やベンチャーなどに入り、そこで経験を積んでから同業界の大手に入る」というやり方について、 安斎様としてはお勧めされますか?
現在やり取りしているエージェントに上記を勧められました。
エージェントは「異業種転職の場合、大手の方が大変だからまずはキャッチアップの量が少ない中小やベンチャーで慣らし、同業の経験者として大手に入る」と話していましたが、少し懐疑的です。
一般的に大手→中小ならともかく逆は難しいとされており、 業界によるのかもしれませんが、調べる限り少なくともITやコンサルは中小→大手という道が一般的ではないように思えました。
実例があるにはあるようですが、 所謂ベンチャー企業の創業者が大手で経験を積んでから独立という流れを踏んでいるのを見ると、中小→大手は簡単にはいかず、 そもそも次の転職まで見据えた提案がエージェントに可能だとしても、「そういうルートも存在はする」程度であるような気がしています。
※この週刊連載「安斎響市の転職相談室」(毎週土曜日更新)は、マシュマロというツールで募集した匿名の質問に対して、安斎響市が、徹底的に真面目に答えていくという企画です。
転職活動の心構えやテクニック、面接や企業選びの具体的な対策方法などについて、毎週1問、このnote記事で徹底解説していきます。
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最初に結論を言っておくと…
"「まずは中小やベンチャーなどに入り、そこで経験を積んでから同業界の大手に入る」というやり方について、 安斎様としてはお勧めされますか? "
この質問に対する答えは、「いいえ。オススメしません」です。
確かに、「異業界への転職」かつ「大手有名企業」を同時に目指す転職活動は、極めてハードルが高いです。
転職エージェントから、「まずは中小やベンチャー企業で経験を積み、その後で大手企業に転職する」というルートを提案されることもあるでしょう。
一見すると堅実なキャリアプランのようにも思えますが、実際の転職市場の状況や企業側の採用基準などを考えると、この戦略が最適かどうかは一概に言えません。
この記事では、このルートのメリット・デメリット、そして異業界へのキャリアチェンジで大手を目指すことの難しさについて解説します。
中小やベンチャーの方が「キャッチアップが楽」というのは誤解
一応フォローしておくと、「異業種転職の場合、大手企業の方が入社のハードルが高い」というのは一般的に正しいです。それ自体は間違いではありません。
しかし、質問文の中で転職エージェントの主張として書かれていた、「中小やベンチャーの方がキャッチアップの負荷が少ない」というのは、事実とは異なる可能性が高いと私は思います。
むしろ、環境によっては、大企業よりもはるかに精神的・体力的な負担が大きい場合もあります。
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