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<第56回> 育休明けの転職は、やはり難しいでしょうか?


こんにちは、安斎響市です。


今日いただいた質問は、

こんにちは。安斎さんの惹きつけられるコンテンツと文章に夢中になって読み漁っています。

既出でしたら恐縮ですが、産休育休後の女性の転職についてどのようにお考えでしょうか? 私は既婚30歳女で、2年前にキャリアアップできて産休育休制度が整った大企業に転職し、そろそろ子供が欲しいと思っていますが、生温い企業風土は身体に合わず、一生働く会社ではないと思っているので育休後には転職したいと考えています。

よく「産休育休」=「キャリア中断」と言われたり、子育て女性の転職は難しいという記事を読んだりして得体の知れない不安を感じますが、何を覚悟したら良いのでしょうか?


 というものです。

※この週刊連載:安斎響市の「転職相談室」(毎週土曜日更新)は、マシュマロというツールで募集した匿名の質問に対して、安斎響市が、徹底的に真面目に答えていくという企画です。

かなり込み入った質問や、人生相談のような投稿も多く、Twitterで140文字だけの回答だと私の意見を説明しきれないため、毎週1問、このnote記事で徹底解説していきます。

質問の投稿は、こちらから


いつも私の文章を読んでいただき、ありがとうございます。


これ、非常に深刻な問題ですよね。

産休・育休明けの転職。


多くの人が、同じ悩みを日々抱いていると思います。

多くの人というか、多くの女性が。


非常に残念ですが、日本社会では未だに「出産・育児は女性のもの」という考え方が根強く、男性の育児休暇を許さない会社も多いですし、なぜか、女性だけが就職・転職の際に「家事育児の状況」を聞かれたりもします。

本来、おかしな話なんですけど、だからといって今日明日には現実は変わらないですし、何とか上手く方法を見つけて生き残るしかありません。


「産休育休」=「キャリア中断」

残念ながら、それは事実です。


私は男性ですし、私が過去に書いたnoteや本は「求職者本人だからこそ言えるリアルさ・生々しさ」が売りだと思っているので、このような「女性の育児休暇明けの転職」「女性の産後のキャリア」などには、あまり詳しく答えていません。

でも、今日は答えようと思います。

転職関連のライター、大手企業の採用担当者(面接官)として、多くの人の多様なキャリアを考える際に、決して避けては通れない課題だからです。


① 「育休後の転職」の現実を知る


今日の質問者の女性の方は、「得体の知れない不安がある」「何を覚悟したら良いのか?」と書いています。

まずは、産休・育休明けの転職って、一体何がそんなに難しいのか? という現実を知りたい、というのは良い姿勢だと思います。

漠然とした、得体の知れない不安って、永遠に解決できないですからね。

まずは、具体的な課題を明らかにしないと、対策も打てません。

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