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<第57回>「学歴」は、転職やキャリアの役に立ちますか?
こんにちは、安斎響市です。
今日いただいた質問は、
学歴ロンダリングについてどう思いますか?
錯覚資産になると思いますか?
というものです。
※この週刊連載:安斎響市の「転職相談室」(毎週土曜日更新)は、マシュマロというツールで募集した匿名の質問に対して、安斎響市が、徹底的に真面目に答えていくという企画です。
かなり込み入った質問や、人生相談のような投稿も多く、Twitterで140文字だけの回答だと私の意見を説明しきれないため、毎週1問、このnote記事で徹底解説していきます。
質問の投稿は、こちらから。
まず、一応「学歴ロンダリング」って何? って話をしておきます。
「学歴ロンダリング」は、大手転職サイトであるindeedでは、こんな風に説明されています。
今の自分のままでは、就活の際にアピールポイントが少ないと考える人が行う手段として「学歴ロンダリング」と呼ばれる方法があります。現在の大学よりも高いレベルの大学院に通って、最終学歴のブランド力をアップさせようとするものです。
要するに、自分の「最終学歴」を少しでも良く見せようとする目的で、進学などをすることです。
厳密にいうと、学歴ロンダリングって、下記の3つくらいのパターンに分かれるのではないかと、私は思います。
大学の「学部」卒の学歴が微妙なので、「大学院」の学歴で挽回する
在学中の大学のランクが微妙なので、より上の大学に三年次編入する
中卒・高卒だと就職に不利なので、「大卒」の学歴を手に入れる
このうち、結論から言うと、1. は、ほぼ意味ないです。
大学の「学部」卒の学歴が微妙だからといって、「大学院」に行っても、それほどキャリアにとって意味はありません。(純粋に学びたいことがあるから大学院に行く、という話なら全然良いですが)
2. と 3. は、多少の意味はあると思います。これらは、結構積極的にやった方がいいとオススメできるものです。
詳しく説明しましょう。
「大学院」の学歴は、大した錯覚資産にはならない
今日の質問者の方は「錯覚資産になると思いますか?」という質問の仕方をしていました。
「錯覚資産」とは、ふろむださんという方が2018年に提唱した概念で、簡単にいうと、他者からの評価とは「本来の実力」よりも、「学歴」「経歴」「資格」みたいな、それっぽい「裏付け」や「イメージ」によって決まる、という話です。
私自身も、当時、読んで衝撃を受けました。良書です。(衝撃というより、「腹落ち」感かな)
すっごく端折って説明すると、
本当に優秀な人なのかどうかは別として、東大生というだけで「あの人は、東大生だから……」と下駄を履かされて過剰に評価され、仮に何か失敗したとしても「いやいや、東大生のあの人のことだ。きっと何かの間違いだ。たまたまだろう」と大目に見てもらえる、などなど、
その人に対して周りが勝手に抱くイメージによって「評価」というものは作られており、そこに「本当の実力」みたいなものは実はそんなに関係なかったりする、という話です。
(私がこの本を読んだの、3年前か4年前くらいなので、ちょっと解釈が間違ってたらゴメンナサイ。笑)
このニュアンスを含めて、今日の話に戻ると、
結局のところ、どこの大学を出たとか、どこの大学院卒とかっていう「学歴」って、そんなにキャリアに有利に働くの? それとも、実はあんまり意味ないの?
って話だと思います。
私の、大手企業の面接官としての経験からいうと、ぶっちゃけ、
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