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<第93回> 大企業の看板に頼って生きてきたため、自己アピールが何もありません…


こんにちは、安斎響市です。

今日いただいた質問は、下記のようなものです。


こんにちは。某小売アパレル事業部のものです。新卒入社以降、様々な案件に携わってきましたが、自分が主となって進めたことはありません。基本的に上司のサポートなどで、つまり実績と言えるものがないです。

このままこの会社にいても事業撤退なので、やりたかったアパレルの仕事はできません。他社への転職が必須なのですが、大手の看板だけで自分には何もなかったんじゃないかと思います。
転職の際はどのようにアピールするべきですか?



※この週刊連載「安斎響市の転職相談室」(毎週土曜日更新)は、マシュマロというツールで募集した匿名の質問に対して、安斎響市が、徹底的に真面目に答えていくという企画です。

転職活動の心構えやテクニック、面接や企業選びの具体的な対策方法などについて、毎週1問、このnote記事で徹底解説していきます。

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うーん……

こういう、「実績と言えるものがない」「自己PRの仕方が分からない」という相談、結構多いんですけど、

はっきり言うと、実績が何もないなら、「転職は不可能」です。


何とか頑張って考えましょう。「転職の際はどのようにアピールするべきですか?」と、私に丸投げしていてはダメです。


基本的に、一定の年数、就業経験があるのであれば、自己PRが何もないというのはあり得ません。実績が何一つないなんてことはあり得ません。程度の差で「強い」「弱い」はあるかもしれませんが、「ない」というのはあり得ません。

それは、「自己PR」や「実績」を上手く考えることができていないだけです。実績が何もないわけではなく、自分自身の思考不足です。


自己PRの上手な作り方


例えば、「上司のサポート業務しかしていない」というのも、視点を変えれば立派な実績です。言ってしまえば、世の中のほとんどの仕事は「誰かのサポート」という側面がありますからね。

「大手の看板だけで自分には何もなかった」というのも、ポジティブな考え方をすれば、大手企業で数年働いていた経験があるというだけでも、多少の武器になるはずです。


自分には何もない…… と悩むのは、過去の実績の問題ではなく、自分自身のネガティブ思考の問題のような気がします。


とはいえ、、、同様に、

  • 自分には大して武器になるような経験/スキルは何もない

  • 上司の指示に従って仕事をしていただけで、自分の実績と呼べるほどのものがない

  • 過去にアシスタントのような仕事しかしておらず、転職活動でどのようにアピールすればいいのか分からない

などの悩みを持つ人は結構多いと思うので、

今日はもう少し具体的に、どのような自己PRの作り方が可能なのか? を掘り下げていきたいと思います。

「自己PRが何も浮かばない…」と思ってしまったときに、ファーストステップとして、どのような思考プロセスを踏めばいいのか、というヒントです。


手法① 専門性をアピールする


具体的な手法は、いくつかあります。

まず、「専門性」という視点からお話ししましょう。

小売業のアパレル事業部で働いた経験があるのであれば、少なくとも、小売販売という業態については知識が多少はあるはずですし、アパレル業界の知見やノウハウもあるでしょう。

自分は大した経験はしていない… と卑屈にならずに、「食品業界出身の人よりは、アパレル業界の経験がある」「公務員出身の人に比べれば、小売業の知識がある」と思ってください。自分では大したことはないと思っていても、完全な未経験者と比べれば、それは一定の「専門性」になります。

こういった内容を上手くアピールできれば、転職の可能性は十分に見えてきます。


今日の質問者の方が志望しているのは、アパレル ⇒ アパレルへの同業界転職なので、異業界転職のケースなどと比べれば、比較的スムーズです。

「転職先企業と同じ業界の他社」で数年働いた経験があるというだけでも、多少の武器にはなるはずです。それは、他の業界出身の人、新卒入社の人にはない貴重な経験なのだから。


また、意外と見落としがちなのが、

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