No.51 - 「楽をしたい」が、原動力。
先日、妻とお酒を飲みながら、話をしていました。
私の妻はかなり美人で、穏やかな性格で人当たりも良く、コミュニケーション能力抜群、長年の友人も多く、誰からも好かれ、元アパレルなので服のセンスもある、とても素敵な女性です。
それに引き換え、私はといえば、日々Twitterと共に生きる、謎のサラリーマン小説家。コミュ力は無いわけではないんですが、人見知りなので仕事以外のときは完全にスイッチを切ってしまう、オタクのアル中です。
そんな私たち夫婦なので、性格的にあんまり共通点がないんですけど、最近、大事なことに気が付きました。
二人とも、極度の「面倒くさがり」であるということに。
とにかく、色んな事が面倒くさい。
都内に新築マンションの一室を買ったものの、近所付き合いは面倒くさいし、掃除も洗濯も面倒くさい。
2人の子どもはとても可愛いけれど、雑多な育児タスクや弁当作りや保育園選びは面倒くさい。
とにかく、楽をしたい。
頑張りたくない。
そうだ。私たち夫婦は「楽をしたい」が原動力なんだと、最近、妙に納得したのです。
頑張りたく、ないんだ。
だって、みんな何かと「努力が大事だ」って言うじゃないですか。
成功者とされる人たちはみんな、20代の若い頃に尋常じゃない努力をしてきている
人生のうちの一定期間は、すべてを犠牲にしてハードワークで仕事に打ち込む経験が必要だ
熾烈な経験を乗り越えてきた者たちは、やはり面構えがちがう / 逆に、何も成し遂げていない者は、歳を重ねても幼く見える
SNSを見ていると、このような意見が主流です。
でも、ぶっちゃけ、「努力が大事だ」なんて言われても、そんなアドバイス、何の役にも立たないじゃないですか。
知ってるよ。
という話なので。
努力できる性格なら、とっくに努力してるよ。
そんなに頑張りたくないんだよ、こっちは。
という話なので。
例えば、
現在の年収500万円
ほぼ毎日定時退社
仕事のプレッシャーもストレスもない
という人が、
年収が800万円に上がるチャンスがある
残業は月100時間に増える
常に責任を問われる辛い立場になる
などと言われたら、普通に嫌じゃないですか?
「なら500万円でいいです、私…」ってなりそうじゃないですか?
「定時退社のままで、年収上げてよ」って思いません?
そりゃそうですよね。
今の1.5倍頑張る代わりに、1.5倍の報酬を得るのって、プラスマイナスゼロじゃないですか。何の意味もないじゃないですか。
それじゃダメなんですよ。
こっちは、「楽をしたい」が原動力なんだから。
「努力至上主義」に対する違和感
もちろん、努力って、大事だとは思います。
一切何の努力もしないで家で寝てるだけで成功者になれる人は存在しません。さすがに「努力はまったくいらない」とまでは言えません。
ただ、SNSの「努力信仰」みたいなのには、やや違和感があります。
もともと、私は、性格がめちゃくちゃ不真面目なので、新卒で入った大手メーカーでは、入社後一番最初の「新入社員研修」中、すでに仕事をサボってコンビニで漫画を読んでいました。
新卒入社してまだ1ヵ月目、試用期間の間に、もう仕事サボってたんですよ。我ながら、かなりの大型新人です。
その後も、営業支店配属になったときには、外回りの営業に出るたびに仕事をサボって、行きつけのお店のマスターと喋ってダラダラしていました。
連日、朝まで飲んでいたせいで二日酔いで動けなくて、こっそり会社の倉庫で寝ていたこともありました。
めっちゃヤバい奴ですね。笑
でも、営業成績はそこそこ良く、一時期はチームでトップでした。
ベテランの先輩営業マンから、「どうやって、あのモデルをこの短期間に3件も連続で成約することができたのか、教えてほしい」と頭を下げられたこともありました。
新卒2年目の終わりに、本社の花形部署に呼ばれ、そこでも、相当生意気な態度で好き勝手やってたはずなんですけど、なぜか、たくさんの優秀な先輩方を差し置いて、私が新卒4年目で、完璧「出世コース」の海外駐在員に選ばれました。
その後も、キャリアは極めて順調で、30代ですでに、その辺の企業の役員クラスの年収は稼げるようになりました。
じゃあ、その分だけハードワークをしてきたのか? と聞かれると、正直言ってかなり疑問です。
私、学生時代に英語の勉強を頑張った記憶はあるんですが、それ以降の15年以上、そんなに何も、辛く苦しいストイックな努力などはしてきた覚えがありません。人生、かなりイージーモードです。
たぶん、過去一番残業してた時期でも月35時間程度です。私はあまり体力がないので、月35時間でも相当しんどかったです。
コンサルの人たちがよく自慢げに語っている「月100時間」「月200時間」みたいな残業は、私には体力的に無理です。そもそも、絶対やりたくないし。
「努力」や「成長」が占める割合って、せいぜい2割~3割くらいしかない
身も蓋もないことを言うと、「努力」や「成長」って、確かに必要ではあるけれど、ぶっちゃけ、キャリアの成功失敗にはそこまで直結しないんじゃないか、という実感があります。
たぶん、それよりもっと大事なことがあるんです。
結局のところ、「努力」や「成長」が占める割合って、せいぜい2割~3割くらいしかないです。
キャリアの成功失敗を分けるのは、ほとんどが、それ以外の要素です。
何かというと、
ここから先は
Amazonギフトカード5,000円分が当たる
頂戴したチップで「餃子とビール」を購入させていただき、今後の執筆活動に役立てたいと思います。安斎に一杯おごりたい方は、ぜひチップをお願いいたします。