<第184回> 「転職後の年収水準」に関する考え方を教えてください。
こんにちは、安斎響市です。
今日いただいた質問は、下記のようなものです。
年収に関する考え方について質問なんですが、
都内の事務職の求人で、年収例がそれぞれ
30歳主事:年収450万円
35歳主任:年収550万円
40歳係長:年収630万円
以上のような募集要項だったのですが、これは都内の給与水準としてベーシックなものといえるでしょうか。
ちなみに自分は地方の事務職として勤務しており年収が350万円で東京居住経験もないためあまり客観的な考察ができないのですが、安斎さんの見解はいかがでしょうか。
もちろん検討に値するかどうかは、人それぞれかと思いますが一般的にこのモデル年収を見てどう感じますか?
ええと……
30歳主事:年収450万円
35歳主任:年収550万円
40歳係長:年収630万円
この数字を見て、「都内ならこのくらいが妥当か」と納得してしまう人は多いかもしれません。
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によれば、2022年の東京都の平均年収は約599万円で、平均年齢は42.6歳です。また、同調査によると、30代の事務職の平均年収は約354万円とされています。
さらに、doda「平均年収ランキング」では、事務職の平均年収は343万円と報告されています。
これらのデータと比較すると、今日の質問者の方が見た求人情報の年収は、特定の年齢層において東京都の事務職の平均を上回っていることがわかります。
ただ…… このような情報に、あまり価値はないですよね?
読者の皆さんは、そんなことを知りたいわけではないですよね?
求人票の「年収例」は、「例」に過ぎない
求人票に書かれている給与水準が平均より上か? 下か? ベーシックな水準だと言えるか? なんて考える意味はほとんどありません。
そんなことはAIに聞けば一発で分かりますし、わざわざ私に聞く意味もないでしょう。
そもそも、求人票の「年収例」って、ほとんど嘘です。
求人票の募集要項は、あくまで「広告」なので、どうにか頑張って企業を魅力的に見せようと様々な努力が凝らされています。
つまり……
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