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<第91回> 「自分の強み」を見つけるには、どうすればいいですか?


こんにちは、安斎響市です。

今日いただいた質問は、下記のようなものです。


Tweet、note、書籍等と読ませていただき、「自分の強みを適切な相手に売り込む」ことが必勝法なのか、と解釈しました。
ただ、自分の強みをいかにして見出すのか、ということは難しい課題なのでは感じています。 特に、一社しか経験がない場合、一般的な目線というのが持ちにくいとも思います。

同業種への転職の場合は、シンプルに経験がそのまま活きるのでアピールはしやすそうですが、異業種の場合、どのようにして自分の強みをアピールするのか。(中略)
まずそもそもの「強み」を見つけるにはどうすればいいのか。また、実績を数字で表しにくい業種の場合、特にそのアピールの困難さが増すのではないかということも懸念しています。

(中略)どのような方法があるかご教示いただけないでしょうか。 よろしくお願いいたします。

 

※この週刊連載「安斎響市の転職相談室」(毎週土曜日更新)は、マシュマロというツールで募集した匿名の質問に対して、安斎響市が、徹底的に真面目に答えていくという企画です。

転職活動の心構えやテクニック、面接や企業選びの具体的な対策方法などについて、毎週1問、このnote記事で徹底解説していきます。

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※今回、いただいた質問文があまりにも長かったので、noteマガジン読者の皆様の読みやすさを考えて、文中に(中略)を入れております。



さて…… 

「自分の強みを適切な相手に売り込む」ことが転職の必勝法というのは、その通りです。


結局のところ、自分が持っている価値を、「誰に」「どうやって」売るか? が転職活動の基本であり、転職活動の奥義でもあります。


その「価値」「強み」って、どうやって見つけるの? というのが今日の質問の趣旨だと思います。

ただ、私は個人的に、自分の強みをいかにして見出すのか? という視点では転職は上手く行かないと考えています。

「強み」は、自分の中から「見出すもの」ではないからです。


この話、過去に書籍やnoteでも書いた内容に近いので、すでに理解していただいている方もいらっしゃるとは思いますが、改めて、できるだけやさしく・具体的に説明します。




自分の「強み」は、見出すものではない


こういう、「自分の強みを見つけ出す」みたいな考え方って、最近流行りのビジネス書の影響だと思うんですけど、正直、ちょっと気持ち悪いです。



「さあ、才能じぶんに目覚めよう」、じゃないのよ……


「自分」とか探してないで、「職」を探そうよ……!!!!

「強み」を見つけ出すんじゃなくて、「求人票」を見つけに行こうよ……!!


としか、私は思いません。


「自分探し」は、大学生の頃に海外放浪するくらいで十分です。まともな大人がやることではないです。



ちなみに、これ、

  • 一社しか経験がない場合、一般的な目線というのが持ちにくい

  • 同業種への転職の場合は経験がそのまま活きるので良いが、異業種の場合は考えるのが難しい

みたいなのは、あまり関係ないです。


一社しか経験がないと不利とか、同業界の転職の方が有利とか、確かに、転職活動全体を通して言えばそういう傾向はありますが、自分の「強み」のアピールに関しては、ほとんど関係ないです。

一社しか経験が無かった場合も、異業種転職を目指している場合も、面接で自分の「強み」を効果的にアピールして内定を勝ち取ることは、十分に可能です。

「準備の仕方」さえ間違えなければ、可能です。



転職活動は、基本的に「準備が命」なので、事前準備のやり方を間違えていた場合、自己PRは上手くいきませんし、内定は永遠に出ません。

端的に言うと、「自己分析」など、無駄なことばかりしている人は、転職活動では勝てません。


自分の「強み」は一体何なのか? 一生懸命考えて、頑張って自己分析をすればするほど、内定は確実に遠ざかっていきます。


「自己分析」ばかりしている人は、転職活動では勝てない


転職活動における「自己分析」を100%否定するわけではありません。90%くらい否定しているだけです。

自己分析を完全に無意味だとは言いませんが、「理想的な企業の内定を獲得するためのプロセス」の中では、重要性は極めて低いです。1時間もやれば十分です。それ以上やるのは時間の無駄です。


1時間考えても、自分の「強み」が分からない場合、それは、

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