初老の登山家に聞いたグレーな快適性TIPS
昔は飛行機のなかでタバコが吸えたそうです。今では大大大NGでも昔はOKだった行為が、登山の世界にもあった、という話。今ならこうしてはいかがだろうか。
イケてるオヤジに会った
とあるアルプス山域を歩いていると、テント場でイケてるオヤジに会った。齢60を超えているだろうか。「その靴どうですか」と話しかけて頂いたのが会話の始まりだった。履いていたVIVOBAREFOOTの使用感から話がはずみ、今回初投入というギアのさまざまを見せてもらった。
目を輝かせて景色を眺め、「あしたは12時間行動だ」と意気込んでいた。かつて、ある大学の山岳部に入っていたという。「もう無茶はできなくなるから」と今まで歩いたことのないルートに挑んでいるのだそうだ。
尿瓶が朝の時間節約に?
そんなイケてるオヤジが昔の登山TIPSを語ってくれた。汚い話で恐縮だが、ひとつは小便に関することだ。
蓋が締められるタイプのコーヒー缶を尿瓶として持ち歩くのだという。テント場とトイレは意外と距離があることが多い。テント泊は夜中0時ごろに必ず目がさめてしまう。だが外は寒く出歩くのは非常に億劫だ。だからなんとなく我慢してしまう。そこで尿瓶の出番なわけだ。
その尿瓶は翌朝、行動を始めたあとにひっそりその辺に捨てるのだという。その人の周りだけかもしれないが、「みんなやってたよ」とのことだ。どれだけ一般的だったのかは判断しかねるが、ルールやマナーは時代とともに移り変わる。大して意味のない指摘だが、現代のNGポイントとしては間違いなくここだ。
持ち運べばOK
やりようによっては使えるかもしれないと思った。
今でもハイシーズンの朝のトイレは行列ができている。大きいほうをする人もいるので、30分~1時間は待つ可能性がある。せっかく登山に来ているのにトイレ待ちで時間が潰れるのはもったいない。
こうしたら良いかもしれない。野に捨てるのは立ちションしているのと変わりないので、捨てるのをトイレにする。いったん行動を始めてしまって、最初に到着したトイレで。時間を浪費する朝の混雑を避けられる。
もちろん、数百gの尿入りのアルミボトルをしばらく持ち運ぶのを許容できればの話だ。
コーヒーのアルミボトルは軽い
脳みそウルトラライト(馬鹿)なのでアルミボトル缶の重さを調べた。400mlの容量で24g。成人男性の一度の尿の量は200ml~400mlだから、ボトルが受け止めきれないという事態は避けられそうだ。24gというとLIFE WATERの1リットルペットボトル(36g)などと良い勝負だ。
イケてるオヤジによれば、「よく洗って水を持ち運ぶこともできる」。UL勢が大好きな一石二鳥なわけだが、さすがにそこまでは無理だ。そのロジックでいえば、材質がアルミなら火にかけられるのでクッカーとの兼用も可能だ。最悪である。
汚さの許容範囲は人それぞれだけど、ここまでできる人間がいるのだろうか。