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水やり
咲くはずがない花に、僕は水を与え続ける。
いつか咲いてくれることを願って。
だから僕は、
水を与え、ただひたすらに待ち続ける。
朝と晩、
1日2回、
毎日絶えず、水を与え続けた。
時には、
水の量を変えてみたり、
土壌を変えてみたり、
1日3回水を与えることもあった。
周りの友達は、その光景に呆れ、
「何の意味があるのか」と、
僕に問う。
意味は何一つない。
僕にとって、
意味なんて必要じゃなかった。
ただ、「もしかしたら」という
小さな希望にすがっていたかった。
「希望」その言葉だけが、
僕が水を与え続ける理由だ。
周りからは愚かに見えるだろう。
だが僕は、
信じ続け、与え続ける。
花はいまだに咲いていなくとも
自分の中に、何かが咲き始めた気がする。
ここからが勝負な気がする。
がんばれ、
同じ境遇の戦友。
そして、
自分。