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#聞いたよ20歳 vol.20 にんにさんへ


聞いてよ20歳!


20歳に伝えたい文章を1000字以上で投稿するコンテスト。応募作品に対しての感想を投稿する、それが聞いたよ20歳!です。



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21.2020/02/14 ひるなかへ焚べる


大人になる前のがむしゃらな頃の思い出を、にんにさんは綴らました。

19歳から20歳にかけての躍動感がぎゅっと込められた、少し青臭いエッセイです。もちろん良い意味で。


19歳を終えようとしていた頃、大人になる前に大人じゃないとできないことをしたいと思っていました。

19歳を終えようとしていた頃なんて、覚えているかたいますか?私はあまり覚えていません。ですが私もにんにさんと同じく、値札を外されるような「焦り」はあったかもしれません。

もう大人になるのか。この感覚はなんだろう。そう感じていた記憶があります。

確かに特別なことは経験してみたかった。けれど私にできたかと言うと、そんなことはなかった気がします。19歳って不思議な歳ですね。なにかしたいけど、どうもできないというか。


大人になりたくなくて、大人じゃない実感がほしくて、でも好きじゃない人とキスはしたくなかったし、最後まではしたくなかった。

胸がきゅうっとなりました。そういえばにんにさんの作品が投稿され、文章を読み上げたのはバレンタインデーの夜でした。余計にきゅうっとなりました。


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20歳の私はただ延長線にたつ。19歳の息を切らした私に、大人になるなんて、時間の通過だけで、変化も喪失もなかったよと冷めた目で語りかける。後悔もしてないよと付け足して。


にんにさんはこの作品で、恋愛について多く語られています。抽象的な表現が多くて、ミステリアスな印象を持ちました。思い出したくないことなのか、バネになっていることなのか、それらはすべて読み手に想像させている気がします。

曖昧な一年を振り返って、いまの20歳の私たちに伝えているこれらの文章は、必ず読み取ってほしいメッセージがあるはずです。


承認欲求を持て余して一瞬を力任せに生きていた、ような気がする。

私が一番、心にグッときたフレーズです。あわよくばスポーツドリンクの広告コピーに入れたいくらい。「ような気がする」のあどけなさが20歳らしくて、とても好きです。


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「ひるなかへ焚べる」。とても考えさせられるタイトルですね。「ひるなか」という表現は、「過去の自分」と捉えたらいいのか、それとも「現在の自分」なのか。

きっと答えはないのかなぁ、なんて考えてしまいます。考えれば考えるほど、美しいエッセイの感想文はうまくかけません。それがいまの私ですが、どうかお許しください。


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