見出し画像

奉仕の気持ち

僕の名前はキャラパンマン
今日も町をパトロール
どこかでもしお腹を空かせている人がいたら
僕を食べてもらえばいい

僕の頭はアンパンでできている
それを色々なキャラクターで形作っている感じ

画像1

ふいにどこかで助けを求める声が聞こえた
丘を越えた向こうの山林の中だ

「誰かいるのかーい」
「こまっているのかーい」

「・・・ここだよ」

声が聞こえた方に行くとカバが倒れていた

「どうしたんだい?」
「珍しい蝶々をおいかけてきたら
 迷子になって帰れなくなって
 もう何も食べてなくて・・・」

「そうか、それは大変だったね
 ほら、僕の頭を食べなよ」


そういって、頭をちぎり
あんこのたっぷり詰まったキャラパンを渡す

画像2

「それはいらないっす」
「おいしい・・えっなんて?」
「いや、要らないっすね」
「なんで!?」
「お腹はすいているけど食べたくない
 ありがとうございましたー!!」

なにこのカバ!ムカつくな。
ありがとうございましたーって
なんだよこいつ・・・

「送ってもらえないですか?」
「食べないけど送れと?
 食べてみれば?美味しいかもよ」

「いや、もう大分時間たってますよね
 飲み物もないし、口の中
 パサつくの嫌だしなぁ」

「そうですか・・・」

ちょっと大幅に頭欠けちゃったから
ふらふらだけどカバを家まで無事送り届けた

パン工場にもどり
新しいキャラパンを頭にセット

いいや、気を取り直して
パトロール、パトロールっと

すると今度は川の方で
ゾウがモデルの小僧がいた
溺れかけているので救った

「どうしたんだい?」
「とてもお腹がすいたんだゾォ
 だから川で魚をとってたら
 足をすべらしてしまったゾォ」

「そんな危険な事しちゃだめじゃないか」
「ごめんなさい」

「うん。それよりお腹がすいているなら。はい」

画像3

ここから先は

1,781字 / 3画像
この記事のみ ¥ 200

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?