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関西人の「オチ無いんか~い!」と、関東人の「面白い話があるんだけど~」という発言のナゾ

あれは東京の企業に転職して、初めて女性数人でランチした時のこと。何か場を盛り上げたいなと思い、持ちネタを披露しようと「このあいだ新しく出来た〇〇に行って来て」と話し出したら・・・

即座に「知ってる!知ってる!つい最近出来たよね!」「え?どこの辺り?」「周辺にも有名なお店あるよね。私あそこの中華大好き」「あ、知ってるあの中華でしょ?」と勝手に話が流れていって

(え・・・話取られた。まぁいいや。気を取り直して)「それでこの間そこに入ってる〇〇ってお店に入ったんだけど」

するとまた「あそこのスィーツが有名で一度食べてみたいんだよね~」「日本初上陸でしょ?食べたいよね~」「あの一番人気のヤツ食べた?どうだった?」と別の流れに。

「あ、うん。食べたよ。乗ってるフルーツがとても新鮮で美味しかったよ・・・」(あかん、もう軌道修正無理や。3度目はしつこ過ぎるもんな。でもこの後の話がめっちゃ面白いのに・・・ショック)と心折れる結果に。

そして別の日、皆とランチしていたところ、「土曜日に家族で横浜の〇〇に行って来たよ」と一人が話し出したので(それで?それで?)と続きを待っていると・・・「へ~。お出かけ日和のいい天気だったもんね。私は表参道に買い物に行って、これ買ったんだ~」「わ~素敵な色!」と話しが全然違う方向へ!!

(え?嘘やろ?話がまだ終わってないやん!かわいそう・・・)と思い、話し出した人の表情を伺うと全く気にしていない様子。えぇ~~~~!!!なんで?それでいいの???と、私はこのやり取りにかなりの衝撃を受けた。なぜなら関西で会話をする場合は

①エピソードトーク(起承転結、オチのある話、喜怒哀楽などの感情がある話)

②情報(為になる話、ちょっとした知識)

の大きく分けてこの2パターンが存在するから。”〇〇に行って来た”は、単に話の始まりであり、関西人はそれに続いて"何かを買った情報"や、"誰と行ってどんな事が嬉しかったなどの感情"が聞けると思って続きを待ってるから。語り手が話終わって、ようやく感想や突っ込み等のリアクションが取れるのに、これでは話の途中なので続きを聞くには「それで?」と言うしかない。

続きが無いと分かれば、ツッコミ気質の人の場合「で?オチは?何にも無いんか~い!」と言うのも当然の流れ。そう、よく関東の方が嫌う「関西人はすぐにオチを求める」ってヤツ。本当は面白いオチが欲しいんじゃなくて(あったら楽しいけど、そこまで高望みはしてなくて)もっと情報かエピソードを求めてるのよ~!!

因みに、関西人がそうツッコむのには、何も無い面白くない話を明るく笑い飛ばしてあげようという愛情だったりする(伝わらんと思うけどw)。面白くない人として放置するのは可哀想だから、明るい雰囲気にすることで輪の中にいててもいいよっていう気遣い&その感覚が染みついてるから条件反射みたいなもん。

関西から関東へこれから行かれる方、最初は戸惑うと思うけど、慣れると楽やで~。関西だと話の流れなどを考えてから話すけど、”〇〇に行って来た”とさわりの部分だけポンと投げると、勝手に会話を続けてくれるから。全く気負う必要がない。私が皆の会話を真似して初挑戦した時は、こんな何も無い話をここまで広げてくれるなんて・・・とその優しさに感動したもんね。

ただ最初の会話でも分かると思うけど、関東でオチがある話を最後までするのは成功率がめっちゃ低い。ここで関東の方がよく言う「面白い話があるんだけど~」って枕詞が必要になる!!そう。これ、関西人は自分でプレッシャーかけてどないするねん!期待値が高まってせっかくのネタの面白さが半減するやん!と思うよね。かなりの抵抗があるし、こういう話の仕方をする人は笑いの分からんヤツと認定されちゃうし。。

だから起承転結の最後まで話したい時は、「最後にみんなが悲しくなる話やねんけど」とか「可愛すぎやろ!と思わず突っ込んだ話やねんけど」と、話のタイトルを先に話しましょう。そう、関東で面白い話をする時は、お笑い芸人みたいな高度な技が逆に必要になるというw

そして関東の方は、笑いへのハードルが大分低い。大したネタじゃなくてもめっちゃ笑ってくれて本当ありがたい。(ここにも優しさを感じます) だから、関西の方も「面白い話があるんだけど~」と話し出されてもツッコまずに、そう枕詞を付けないと最後まで話せないんだと、あたたかい気持ちで見守りましょう。

まとめ:【関西の方へ】関東の方はどんな話でも拾ってくれる。面白さよりも優しさ優先なのだと理解しよう。【関東の方へ】関西人はみんなと笑顔で楽しくいることを優先する。ツッコミは実は省かれる人を作らない愛なのだと理解しよう。

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