思考の歪み
私の勤める障害者就労施設では、様々な障害を抱えた方々が利用しています。
うつ病、統合失調症、不安神経症、ADHD、自閉症、脳卒中後遺症など病態については個人個人違います。
病気にはそれぞれ特性があります。特徴のようなものです。
例えばノロウイルスであれば嘔吐や下痢症状といったものが特徴になりますね。
実際に仕事を行う中でその特性により「できること」「できないこと」が出てきます。「得意なこと」「苦手なこと」といった方が良いかな。
「苦手なこと」を仕事だからと強要することで起こるリスクというものは、時によってはその病態を悪化させ、仕事以前に生活レベルに影響を及ぼしてきます。本当に繊細な部分です。
この繊細な部分をどのように判断し、その人の「苦手」を補う「得意」を伸ばしていくか。ここが支援をしていく一つのポイントと思います。
しかしながら、「得意なこと」を見出し伸ばしていくにはしっかりとリスクを把握しておかねばなりません。「苦手なこと」の部分です。
個人的な印象ではあるが、この部分を医学的根拠を含めた包括的な視点で支援を行っている福祉事業所がどの程度あるのだろうかと疑問に思うことがある。
医療介護分野を経験してきた分、福祉分野についてはだいぶ遅れをとっていると正直な所感じている。事業所を開設するにあたり施設見学を回って思った印象である。
これには原因がいくつかありますが、これについてはいつか書きます。
話は戻りますが、本人の「苦手なこと」を把握する一つの方法として、私の事業所では、私を含めた作業療法士を中心に病態の評価(病状を精査するための簡易的な検査)をしっかりと行い、その上で本人の意向・希望、現状の作業状況を照らし合わし本人と目標設定を行っていきます。その後、仕事とは別時間で個別プログラムを組んだりしています。
この過程を行っていくと「苦手なこと」だけでなく自然と「得意なこと」も見えてくるんですよね。うつ病などの心の病を抱えている方々は、自分自身の長所を見出せず悲観的な思考になっている方がほとんどです。こちら側がその人の「得意なこと」(長所)を見つけ出してあげる事も非常に重要と感じます。
理想としては、私たちが「してあげる」のではなく、その人が自然とそこに気づくきっかけ作りをこっそりサポートするくらいが良いなと思っています。「してあげる」になるとその人にとっては押し付けられてる感じがするような気がして。時と場合でその方法も必要な事はありますが。
若干話があちらこちら飛んだ散文になりましたが、またこのような記事もちょこちょこ書いていきます。
ちょこちょこ書いてたら10記事を越えてきたので、もう少し増えたら「マガジン」という機能を使ってみようと思います。(マガジンてどんな機能なん?汗)