子どもキャンプで「危ない探し」
2021年4月29日
今日は小雨が降っています。我が家の前の小高い山の緑は、雨に濡れて新緑とは違う表情を見せています。巣作りをしていたシジュウカラは、嘴に青虫を挟んで巣に入っていくようになりました。たぶん巣穴の中には雛がいるのではないかと思われます。
雨の日には、薪ストウブの火が恋しくなります。この日のために、湿度30パーセント位の乾燥注意報が出された快晴の日に、良く乾燥している薪を薪棚から室内に運んで置きました。ケヤキの枝を割らずに2年間薪棚に積んで置いたものです.着火が容易で良く燃えています。熾火が出来たら、空気の取り入れ口を最小に絞り、放置して置きます。これで十分に心地よい空気感が得られます。
子どもキャンプで「危ない探し」
幼児園で良く遊びこんだ子どもさんたちが、小学生になった夏に、親御さんと家内とでキャンプに連れ出すことになました。奥多摩の氷川キャンプ場です。
雨降りが続いた奥多摩では、多摩川の増水にともないキャンプ場は軒並み閉鎖となってしまいました。数日前から増水が引き始めたので、キャンプ場はオープンとなりました。河原のテント場に下りてみると、川の水はまだ白い濁りが残っていました。
当然ですが増水後は川の様子が一変します。下見の時とは様子が変わっていたし、川底も見えません。子どもたちの視覚の中には、川の深さや水の流れとその水圧などは、見えにくくなっていました。そこで私は川遊びの前に、子どもたちと一緒に「危ない探し」の体験をすることにしました。
水の流れと接する場所に、大人の背丈ほどの岩が単体でありました。そこに白く濁った水溜りがありました。子どもたちへ「私が入ってみるからね」と言って、直径1.5mほどの水溜りに入りました。「オー」と声を出しながら胸近くまで水に浸かりました。落とし穴に落ちた様でした。それを目の前で見ていた子どもたちは「危ない」と声をはりあげたのです。私は心の中で「伝わった」と感じ取りました。(川の中の石の下流側の下は、強い水の流れで川底の砂が運び去られたり、運び込まれたりしていることが有ります)
次の危ないは、川を横切る体験です。「対岸であそびたいな~」と、子ども一人ひとりを対岸に渡らせることにしました。流れの中で子どもが不安定になってきました。足の裏の砂が水に流され、足裏が不安定になったためです。「抱っこするよ」と言って、川を渡る途中の流れの早い所で、「立ってごらん」と子どもの下半身を川に着けました。「立てない 立てない 足が流される」と言って、抱っこを求めてきました。こうして参加者の子どもたちは、同じ場所の川を渡りテント場に戻ることは危険だと判断をしました。
すこしとおまわりをして戻る道を選びました。こうした「危ない探し」の体験から少しは自分の視覚に見えない危険も予測ができるようになってきました。それはこれからの川遊びの中に現れました。(一昔には、ライフジャケットが無かった)
*川のよどみを泳いで対岸の岩から、飛び込みをしようと誘いました。泳ぎの達者な子どもは対岸の岩の上に立ちました。怖いことを連発した子どもは、母親に後押しされ私の背中につかまって、泳ぎ渡りました。ところがなかなか飛び込もうとしないので、安全で有ることの見本を示す形で、私が飛び込みました。飛び込んだ同じ場所には浮き上がってこない。たぶん流されるだろうと思っていたのでしょう。このことは予測の中なので、流されて浮き上がってくる場所に、保護者の方がたを二重に並んでいてもらいました。
お父さん・お母さんが守ってくれることを子どもたちへ伝えると、始まりました。岩から「ドボーン」と深みに落ちる快感に導かれ繰り返し飛び込んでいました。(流れる川・特に渓谷の川遊びには、浮き袋を使わない・浮き輪ごと流されるから)
*保護者の方がたにも注意をしました。数人の保護者の方が集まり、おしゃべりを始めました。おしゃべりの終わりが感じれないので「おしゃべりは良いのですが、川に背を向けておしゃべりをしていると、川で遊んでいる子どもの危険に気づくのが遅くなる」と伝えました。川で遊ぶ子どもたちに目を向けてのおしゃべりならどうでしょう。(たった30秒間息を止めていると苦しくなりますよね~)
浮き袋危機一髪
午後おそくに同じ河原のテント場に、一般家族の親子三人がやってきました。お子さんは水着に浮き袋で、川のよどみで浮かんで遊んでいました。親御さんの二人はテント張を一生懸命やっていました。そのことを遠くから見ていた私は近寄って行き、川のあるポイントに立ち、少しの時間を待っていました。「きた きた」浮き袋と子どもがゆっくり流され、川のよどみの水量がいっきに流れ下る、岩と岩との間に向かって次第にスピードを増して流れてきました。そこで手を出し捕まえて「お子さんがながされますよ~」と、声を大きくしました。二人が駆け寄ってきました。そうです。波が立っていないと流れは、視覚に届かないようです。
一緒で良かった
二日目からの参加者がやってきました。前日から川遊びの仲間をみつけると、走り出し川へ一直線です。「あぶない そこに 入るな」とストップをかけました。
前日の「危ない探し」の岩の下の深みです。なぜ危ないか私が入って見せました。浅瀬で遊んでいる仲間の手前に、こんな危ない深みが有ることは、透明で水底が見えなければ分からないことです。
終わりにします。次回はなにを思い出すのか自分も楽しみです。
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