解③:実験を短期化する🧪 - meepa試行錯誤@dotDの振り返り
前回の記事(https://note.com/kyamanaka/n/n4433b11fb512)では、「どうすればもっと早く多く失敗できたか?」という問いの2つ目の解として「開発を短期化する」というの方向性について書きました。
今回は第3弾として「実験を短期化する」について書いてみます。
「実験を短期化する」ってどういうこと?
実験#2移行は比較的リーズナブルな期間に抑えられましたが、実験#1は初めてが故のつまずきで4~5ヶ月も継続してしまいました。
そんな実験#1を中心に、実験で短期決着をつけるために大事だと思うことを以下に書いてみたいと思います。
8. 実験加速のための広告はOK
無知を晒すようで恥ずかしいのですが……
これまた巷の言説に惑わされてしまいました。無知な僕は盲目的に広告=悪だと思い込んでしまっていました。たしかに広告頼みのグロースは危険なのかもしれません。特にいわゆる虚栄の指標を満たすための広告投資は不健全だと思います。
でもmeepaは広告依存症を気にするまでもない初期フェーズです。実験をするには被験者は絶対必要です。
広告=悪だと刷り込まれていた僕は、被験者を広告に頼らずに集めようと奔走しました。SNS投稿はもちろんですが、チラシを駅前で配ったり、幼稚園・保育園のチラシラックに置いてもらったり……。色々やりましたが、週に一桁人ずつしか集められず、被験者集めに2~3ヶ月を費やしてしまいました。世田谷区に限定してβテストをしていたので、エリア制約もあって被験者を連れてくるのが難しかったのです。
ここまできてようやく重い腰を上げて facebook広告を試してみました。チューニングに少し時間がかかりましたが、軌道に乗ってからは2週間でそれまでの2~3ヶ月と同人数の被験者を集めることができました。かかった金額は1万円足らず。僕やインターンの人件費を考えたらコスパは圧倒的です。数字にして比べたくないくらい。
それで貴重な3ヶ月が節約できるなら、変なこだわりは捨てて、最初からやっとけばよかった……今だから言える痛烈な後悔です。
9. 制約内でやりきれないのも実力のうち
僕自身が一連の経験から非常に多くのことを学ばせてもらったので、「どの口が言ってるんだ」という話なのですが……
どこまで行ってもプロダクトは完璧にはなりません。「この機能が実装されれば……」といった思いは、次から次に押し寄せて消えることはありません。
それに検証対象の仮説の正しさも大事ですが、負けず劣らず大事なのがそれをやる人物/チームです。
与えられた時間・経営リソースというゲームルールの中で仮説の検証がやりきれないのであれば、それは自分(たち)には不向きなのだという割り切りも時には必要なのかもしれません。
この意思決定を想いのある人物が自分でやるのは困難なのは明らかなので、どちらかと言えば「周りが止めてあげる」側の教訓かもしれませんが、当時の僕にこのレンズがあれば、少しは行動が変わったかもしれないとも思います。
10. 他の手札を持っておく
この教訓は「実験の短期化」以外の点でも色々使いまわせるやつかもしれません。
他の仮説/アイデアがあれば、「ダメだったらさっさと次へ」ができると思うのです。もちろんどんなアイデアでも良いというわけではなく、同じくらいの想いや確信度があるものが必要なので、検証対象の仮説/アイデアへの熱量が高ければ高いほど、他の手札を用意するハードルも上がるのですが。
でもこれって割と汎用的に使える世の中の真理だと思うんですよね。恋愛しかり、転職しかり。
「解③:実験を短期化する」はこれで終わりです。
「meepa試行錯誤@dotDの振り返り」シリーズもこれで終わりです。
一連の記事がこれから新規事業にチャレンジしようとする人の転ばぬ先の杖になれば嬉しく思います。
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