株式会社meepaを設立しました🎉
少し時間が経ってしまいましたが、2023年2月3日に株式会社meepaを設立しました!
といっても、dotDにはフルコミットで在籍し続けるので、副業起業/兼業起業という形です。「どゆこと?」って感じですよね。
最近は発信を抑えていたこともあり、「その後meepaってどうなった?」と期待・心配してくださっている方も少しはいると思うので、良い区切りですし、経緯を含めて最新状況をお伝えできればと思います。
会社設立経緯
会社設立というと万事順調のように聞こえそうですが、残念ながらそういう訳ではありません。
カッコ悪い話ですが、どストレートに書くと、2年間かけて試行錯誤を重ねたもののマネタイズが上手く行かず、株式会社dotDとしてmeepa事業の撤退を判断したのだけれど、僕が諦めきれず、起業・副業化して細々とチャンスを狙い続けることにしたというのが経緯です。
「2年間かけて試行錯誤を重ねたもののマネタイズが上手く行かず」という部分は次の章に譲ろうと思いますが、ここでは他の部分について少しだけ補足させてください。
撤退という表現をすると、dotDは冷たい会社だとか、dotDの経営が上手く行ってないんじゃないかとかいう印象を持たれる方もいるかもしれませんが、全然そんなことはありません。
採算の目処が立たない事業に投資を続けることは、その分ほかの挑戦の機会を奪うことになります。新しい事業をどんどん作りたいdotDで、meepaにこだわり続けるのは合理的ではないというのは至極真っ当な判断です。僕はmeepaを続けたくてたまらない責任者という立場と、止めるものは止めなければならないdotD CSOという相反する2つの立場を持っていたので、判断の直前は心の中で天使と悪魔が戦いまくっていて中々しんどかったですが……(珍しく3kgくらい痩せました)。
むしろdotDには感謝してもしきれないくらいです(今もdotDの経営陣の1人なので、変な感じですが)。2年間もチャンスをくれたこと、このような結果になったことを誰ひとりとして責めないこと、それどころか株式会社meepaをみんな揃って応援してくれていること、dotDで使わなくなったmeepa関連の資産を株式会社meepaに快く譲ってくれること……あげ出したらキリがないくらいです。
これまでの2年間
2020年10月にdotDに入社したその日からmeepaへの挑戦は始まりました。
dotD入社以前はコンサルタントとして数多くの新規事業に関わってきましたが、自ら主体となって挑戦するのはmeepaが初めてでした。特に初めの1年間は、こんなことも知らないのか、こんなこともできないのかと、自分で自分にびっくりすることの連続でした。
実現したいことや、「本当の好きを見つけるためには多様な体験の機会を子どもに与えることが肝心である」という基本的な発想は一度もブレませんでしたが、実現方法は2年間で3度方針転換しました。
初めは、AI(らしきもの)を使った子どもの性格診断の結果とともに向いている習い事の自宅周辺の教室情報をレコメンドするサービスでした。発想を面白がってくださる方、想いに共感してくださる方はたくさんいましたが、使い続けてくれる方、お金を払ってくれる方は現れませんでした。
次は、対話をしながらオススメの習い事を紹介してくれる(かつ、事あるごとに「色んな体験の機会を子どもさんに与えてあげてくださいね」とお節介なことを言ってくる)チャットボットを作ってみました。残念ながら、ボットの口車に乗って多様な体験の機会を作ろうとする方は現れませんでした。
この時点で1年以上が経っていましたが、ここに至って、AIやチャットボット(らしきもの)で保護者の行動を変容する(多様な体験の機会を子どもに与えるという、今までできなかったことができるようになる)という狙いに無理があることに気づき、発想を転換します。
多くの家庭で習い事自体は何かしらやっている、そして習い事を探すのは保護者にとって中々に骨が折れるということに着目し、習い事探しのハードルをぐっと下げることで保護者に余裕が生まれ、結果的に体験の数が増えるのでは?という仮説に切り替えました。
最終的には、住所・学年・ジャンル・移動手段・移動時間・曜日・時間帯から習い事・課外活動の検索ができ、教室・レッスンの魅力を存分に伝え、興味を持った瞬間を逃さず予約できる課外活動検索サービスになりました。
世田谷区限定でのβ運用でしたが、掲載教室数は1700を数え、ユーザーの満足度は中々に高く、平均PV数や平均滞在時間が競合を上回るところまでは行きました。2022年11月には経済産業省が主催する『次代のEdTechイノベーター支援プログラム』にも採択されました。
でも、ユーザーの行動を変える(保護者が子どもに数多くの体験機会を提供する)には至らず、そのため習い事・課外活動事業者への送客ベースでのマネタイズも想定通りに進まず……という状態から抜け出せず、dotDとしてmeepaから撤退することを判断しました。
これから
今後は、2年間続けてきた保護者向け(toC)のwebアプリケーションから、幼稚園・保育園・学童向け(toB)のサービスへと大きく方針転換をして、理想の実現を虎視眈々と狙おうと思います。
会社の懐事情的にも、創業メンバーのスキル的にも、また過去2年の経緯からも、保護者向けwebアプリにこだわり続けるのは違うと判断しました。新方針では、保護者の行動変容を狙うのではなく、日常生活の中で保護者にとっても子どもにとっても自然な形で、多様な体験機会を提供することを目指します。
そこで、新サービスとして『みーぱのじかん』という、園から毎週固定の曜日・時間枠を預かり、そこに毎週異なる地元の習い事の先生をかわるがわる派遣するサービスを構想・実証中です。上手く行けば、家庭も園も習い事教室もハッピーな、三方よしのサービスにできるのではないかとワクワクしています。
株式会社meepaは共同創業者と2人で立ち上げました。2人とも二児の父です(実は山中家に2022年11月に2人目が生まれました)。資金調達はしていません。2人とも副業です。懐にも時間にも余裕はありません。
でも、今は逆境を楽しみながらやっていこうという清々しい気持ちです。
急成長を求められるスタートアップをうさぎとするなら、meepaはかめのようにゆっくりとでも着実に、世の中に本質的な価値を届けていけたら素敵だなと妄想しています。
また、自分達だけで大きなことを成し遂げるのは無理があるので、色んな人の力を遠慮なく借りまくりながら大きなインパクトを生み出していきたいと考えています。
meepa第2章に乞うご期待!
理想を実現するために一緒に悪戦苦闘してくれたメンバーのみなさん、忙しい中何度も相談やインタビューに応じてくれたお父さま・お母さま方、影からこっそり応援してくれていた方々、挑戦を支えてくれたdotDのみなさん……これまでmeepaに関わってくれた全ての方々に心から感謝しています🙇
でも、まだ終わった訳じゃないですし、より一層皆さんの助けが必要な状況になってしまったので、今後はもっと頼らせてください!
ということで早速ではありますが、以下に当てはまる方はぜひご連絡ください。下のリンクからでも、メール、DMでも、何でも結構です。
もっと詳しく知りたい方へ
『みーぱのじかん』について、詳しくはこちらをご覧ください。
先述の『次代のEdTechイノベーター支援プログラム』の最終ピッチが2月末に行われたのですが、そこで今後の展望についてもう少し詳しい話をしています。興味のある方はぜひご覧ください(持ち時間を大幅に超過しても気にせずに話し続ける僕の勇姿が見れます……関係者の皆様その節は大変失礼致しました)。
また、これまでの2年間から得た学びを、別途noteにまとめていこうと思っています。たぶん以下のマガジンに紐づけて発信することになるので、興味のある方はウォッチしておいてください。