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映画『笑うカブトムシ』を知っているか

以下は、映像または舞台の企画書として制作したものです。

タイトル
「笑うカブトムシ」
 
概要
密室の会話劇のみで展開するSFコメディ
 
狙い
近年世界中で問題となっており、2018年に日本でも施行された『カルタヘナ法』をテーマに人間の欲望や愚かさを描く。映画『十二人の怒れる男』のような会話劇とブラックコメディ感を見せる。※カルタヘナ法(遺伝子組み換えの生物を地上に放ち生態系を壊す行為を禁じる法律)
 
登場人物
生物学者(女、44)人類学者(男、32)
ブリーダー(女、25)、バイヤー(男、21)国会議員(男、63)
 
ストーリー軸
とある大学の一室に集まった5名の専門家たち。彼らはこの世に存在しない生物『笑うカブトムシ』を誕生させて地上に放つ、壮大な計画を目論んでいた。ある者は生物学会で名を上げるため、ある者はバイヤーとして一儲けするため。しかし、この行為は『カルタヘナ法』に触れる重罪。5人の話し合いは次第に白熱していく。
 
エピソードの流れ・起承転結
【起】生物学者からの手紙を受けて大学の一室に集まる5人。登場人物の紹介。研究成果だけが目的の生物学者、人類の進化の過程に必要なことだと主張する真面目な人類学者、ペットショップ勤務の優しいブリーダー、一攫千金を夢見るチャラいバイヤー、保身のみを気にする国会議員。
【承】『笑うカブトムシ』を見せない生物学者に疑念を抱き始めるバイヤー。揉める2人を人類学者が仲裁する。しかし、文系の研究者で助手扱いの人類学者は立場が弱い。結局いつカブトムシを地上に放つのか、議論は平行線をたどる。
【転】ずっと黙っていたブリーダーが計画を降りたいと申し出る。裏切り行為だと口封じしようとする一同。それを止めたのは国会議員。2人は恋仲だったのだ。その密やかな恋に感銘を受けた人類学者が2人の味方について話し合いは更に拗れていく。
【結】投票の結果全会一致で計画を中止することになった。安堵しつつ解散する5人。しかし、彼らの見上げた青空に大量のカブトムシの笑い声が響く。生物学者のライバルが研究所から盗み出し地上に放ったのだった。

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