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《誰が何を取締る⁉️》【統制環境とキャリア⑧】

続き。

組織構造と指揮命令系統について。

3.  Management establishes, with board oversight, structures, reporting lines, and appropriate authorities and responsibilities in the pursuit of objectives.
4.  The organization demonstrates a commitment to attract, develop, and retain competent individuals in alignment with objectives.
5.  The organization holds individuals accountable for their internal control responsibilities in the pursuit of objectives.

COSO Intrnal Control Integrated Framework 
by Committee of Sponsoring Organizations of the Treadway Commission

原則3にある。

『適切に任命された監視監督グループの下、組織責任者が、自身の役割責任および説明責任を果たすため、目的達成に資する組織の形や報告経路、そして、適切かつ十分な権限と責任を設定している』

原則3自体には、そこまで書いてないけど、前後の原則を鑑みると、こんな感じになる。

ちなみに、『COSO内部統制の統合的フレームワーク』(日本語版)では、こう。

原則3
経営者は,取締役会の監督の下,内部統制の目的を達成するに当たり,
組織構造,報告経路および適切な権限と責任を確立する。

『COSO内部統制の統合的フレームワーク』フレームワーク篇
日本公認会計士協会出版局

"with board oversight"の部分が多分、日本に当てはまらない、かもしれない。

 ”board”と”取締役会”の違いだけで、専門の学者さま達は論文を沢山、書いてるほどに、簡単に訳してはダメなはずだけど、諦めます。簡潔さというのが、原則の肝である。ダラダラと長くなっては、原則ではなくなってしまう。優先順位は、簡潔さ > 的確さ。

でも、これが大きな誤解や混乱を招く。招いた。招き続けてる。

極々簡単に説明すると、米国の上場企業の"Board of Directors"(Board)というのは、社外のヒト達がDirectorsの大半を占めるし、その役割は基本的に他所で活躍してる専門家や実業家が務める。日本のように、生え抜きの取締役なんて、殆どいないし、社長や、たまに会長という名目の”CEO”に当たる人材も、他所から任命されることも多い。つまり事業経営専門家や事業推進請負人が”CEO”として、組織運営にあたる。

だから、"with board oversight"の意味合いが異なる。詳しくは原則2の解説に回す。いつか、しっかりと書くので、お待ちください。

その、"board oversight"が機能するという前提で、その”board"の信認を受けた”Management”(ここでは最高経営責任者を指す、と解釈しておく)が、組織の目的を達成するために、組織構造や指揮命令系統を確立し、それらの機能を円滑に運営させるための権限と責任を設定する。

さらに、そんな権限と責任を設定する対象は、どんなヒトなんだろうか?
どうやって、そんなヒトで組織を構成するコトができるのだろうか?

また明日です。

『会計士の輝く社会のために、また明日』

これは番外編
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