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中等度HSPが書く泣ける話 僕が決める生き方
僕は僕自身が好きじゃない。
いつも他人の言う事を尊重して自分を出せない。自分の意思を伝えられない。相手に任せる、これが僕の得意分野だ。
小さい頃から自己主張をしなかったし、両親からも周りに合わせろとばっかり言われてきた。自分でもそう考えていたし、両親からもそう言われてきたから、僕は自分に自信を持てなくなった。なにをするのも誰かが決めてくれるのを待っていた。それがこれまでの僕。
両親が良い学校に進んでおきなさいと言うから、良い学校に入るために真剣に取り組んだ。僕はすぐには覚えられない人間だから、いくら時間をかけてでも達成しないと捨てられると怯えていた。怯えを隠すために必死にやり続けた。
両親が良い会社に入った方が、人生裕福になるんだから親が喜ぶような大企業ばかりを目指した。入った後のことは気にせず、ただひたすらどうしたら入れるか、どうしたら自分の目標が達成されるか、そればかり考えて戦略を練り続けた。後のことは当時はどうでも良かったんだ。
入社して5年、本当にこれで良いのか、これって僕の人生なのかと考えることが多くなった。学校にいる時は先生の言う事、会社にいる今は上司の言う事、家にいる時は両親の言う事を聞いてばかりで、どこにも自分の意思は存在しない。今日食べたいものでさえ他人に任せてしまうことが多い。
こんなの僕の人生じゃない。僕は他人に踊らされて生きる人生だ。僕という役を演じているに過ぎない。
僕の人生のはずなのに、僕が演じている僕という役。
このまま何十年と過ぎていってしまったら僕は後悔する。それが世間的には幸福の模範と呼ばれるような人生だとしても、それは僕という役を演じている架空の誰かだから。実際30年近く生きてきて、良い大学に入り世間的に考えれば成功と呼ばれるような大企業にも入った。そこでどうにか続けているが、僕の心の中は空っぽだ。
でも・・・どうする、これまで自分で決めたことなんてほとんどないのに、どうやって自分で決めていけば良いというのか。自分が選んだことに自信が持てない。
転職するか、1人暮らしをするか、そんなこと僕には大それたこと。
夜眠る前に1時間、これからどうしていこうか悩み続けた。何日も何十日もかけて悩み続けた。馬鹿げていることかもしれないけど、自分の今後を決めていくために。この先あの時やっておいて良かったなと振り返ることが出来る、そう思える日が来る。今の僕にはこの時間が大事だなんだと信じて愚直にやり続けた。
行き着いたのは小さなことえも良いから自分で決断していくこと。
我ながら笑ってしまうくらいにありきたりで馬鹿げた考えだけど、それが今の僕なのだから仕方ない。それを受け入れて、ここから一歩ずつ進んでいかないといけない。
今日食べたい料理、自分が着たい服、こういう身近なことから1つ1つ自分で決める。1年というスパンを決めて、自分で決めることのレベルを上げていく。
最初はさっきのような身近なことで良い。そこから自分が好きなように部屋のアレンジをする、自分が本心から求める音楽、映画なんかを探してみる。時間をかけてじっくり漁ってみる。その先には自分1人で行く旅行、こうやって自分で決められることを積み上げていく。
他人と比較してしまいそうになるけど、もうここで他人と比較しても意味がない。これが今の僕なんだから、僕の人生がより良くなるための行動をしていかないと。
いつか転職したり、1人暮らしをする時がくるかもしれない。その時に上司や両親と衝突することがあっても、自分の意思をしっかりと伝え、相手の意見も受け取る。その上でどんな形であっても自分の決断に自信を持って実行していく。
それによって関係が悪くなってもそれは仕方がない。後に関係を取り戻せば良い。ここまでは自分で決めてこなかった、これが圧倒的に僕には足りていなかったんだから、ここがまず僕が取り組むこと。
道は見えた。