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昭和生まれの元証券マンの独り言
【マーケット徒然草NO.3】
入社当時の株式市場を振り返ると、ちょうど『資源株相場』と言われた時期で日本石油株(現エネオス)が、日韓大陸棚で原油の試掘に成功した⤴️失敗した⤵️で株価が乱高下していた頃でした。
二度に渡るオイルショックで、海外に依存して資源のない日本が石油を採掘する夢を買った相場でもありました。
米国では、しつこいインフレが収まらず、
第二次オイルショックの影響もあって、すべての商品価格が上昇した時期でした。
その中で、ハント兄弟という投機筋が、銀を買い占めて銀価格が暴騰!しかし、結局失敗して暴落したのもこの時でした。何故この話しをするかと言うと、銀価格の暴騰で業績が悪化して、その後の暴落で業績が好転した会社が鮮明に印象に残っているからです。
それは、フィルムメーカーです!
今でこそ、スマホ全盛(というよりもデジカメに転換)マニア以外では銀塩フィルムを使うことはないかと思いますが、当時はカメラを買ってフィルムを装着、撮り終わるとお店に行って現像して貰うのが普通でした。
カメラメーカーの変遷・栄枯盛衰はそれはそれで面白いのですが、今日のテーマはフィルムメーカーです。
当時、日本のフィルム市場は富士写真フィルムと小西六写真工業の二つのメーカーと米国のイーストマン・コダックの3社が競っていました。
さて、この3社は現在どうなったでしょうか?
昨今の日本経済の長期低迷から、米国上げ⤴️日本下げ⤵️が、自虐的な日本人のメンタリティもあって定番になっていますが、今回は少し自信を持って欲しいケースです^_^
フィルムメーカーは銀塩フィルムからデジタル化という荒波に晒されました。
まず業界2位の小西六写真工業はコニカの社名変更後、カメラメーカーから複写機メーカーに脱皮を図ったミノルタと合併し、コニカミノルタとして現存しています。
富士写真フィルムは、使い捨てカメラの『写るんです』で一世を風靡した時もありましたが、祖業に固執することなく持ち前の技術力を生かして多角化に成功!日本有数の優良企業となり社名も写真が取れ富士フィルムHDとなりました。
ではかつての米国名門企業イーストマン・コダックは、最近聞かなくなりましたがどうなったのでしょうか?
実は会社(ブランド)は残っているのですが多角化に失敗して、2,012年倒産してしまいました😱
数少ない日本企業の成功例ですが、ビジネススクールのケーススタディにもなっている話しです。
日本はマクロ政策で失敗して失われた30年(デフレ容認)になりましたが、個々の企業は、生き残る為の努力を惜しみません。
そこに個別株投資の魅力があると思います。