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日本の得意技久々に炸裂!地球儀を俯瞰しないイケてない外交
過去に何度か、最近は日本の外交が冴えているという記事をアップしたことがある。
しかしながら、今回は一転、久々に日本のお家芸ともいえる外交下手が炸裂した!
もうアホかと・・・地球儀を俯瞰しない外交
中国に対する人権非難(懸念)決議案の件である。
もうね、センスがなさすぎて・・・アホかと。プロの外交官やいろいろな情報が集まる政治家たちが集まっているはずなのに、このセンスのなさは何なのだろう。
問題点はおおきく二つある。
1.タイミングが悪すぎる
2. 内容が悪すぎる
問題点1:タイミングが悪すぎる
「外交は瞬発力である」と思うのだが、この瞬発力のなさと間の悪さは何なのだろう。二重の意味でタイミングが悪すぎる。
第一に、欧米諸国が対中国非難決議を続々と行っている昨年のあいだに、日本も行っておくべきであった。欧米諸国の避難決議が一段落した今の時点で、日本がいきなりこういう決議を持ち出すのは悪目立ちしすぎる。
第二に、いま、欧米諸国の眼はロシアVSウクライナに向いている。欧米諸国の関心事は万一ロシアがウクライナに攻撃を仕掛けた場合に、制裁をどうするかということである。いまはむしろ、日本もこの議論に加わるべきである。
ということで、ありとあらゆる意味で「今じゃないでしょ」ということである。瞬発力もないし、空気も読めない。クラスにいたら間違いなく「浮くタイプ」に日本はなっている。
問題点2:内容が悪すぎる
中国の人権状況に対する非難決議案のはずが、中国に対する配慮(?)のために、自民党の親中派議員や公明党との調整に手間取ったあげく、中国の名指しをやめて、非常にあいまいな表現の内容になったということである。
正式名称も「人権非難決議」ではなく、「人権懸念決議」。
ああ、もう情けない。日本は武士の国ではなかったのか。腰抜けもいいところだ。
そしてそれだけ配慮して各方面に調整を行ったにもかかわらず、中国は激おこ。例によって反撃の制裁をちらつかせ、場合によっては参議院の決議は行われなくなってしまうかもしれない。
最悪だ。
欧米諸国からも「日本は日和った」「いざというとき日本は頼りにならない」と思われかねないし、配慮に配慮を重ねたはずなのに中国も激おこ。
八方美人しようとして八方から信用されないクズっぷりを発揮しているのが我が日本ということで、本当に情けない思いである。。
地球儀を俯瞰する外交はどこへ・・・
ということで、国際情勢が全く読めていない外交ベタっぷりを遺憾なく発揮し、国際社会で浮くことになった日本である。。。
かつて安倍総理は「地球儀を俯瞰する外交」という言葉を使っていた。これは、当たり前であるが重要な概念で、今まで日本の外交に欠けていた背骨となるべき考えである。
しかし、今回のことは「全く地球儀を俯瞰していない」。情けないことに、先祖返りした外交音痴っぷりである。
いま日本が目指すことはシンプルである。
「米中覇権戦争で明確に米国側につき、新たな世界秩序が作られる流れになったときには戦勝国側に入ること」
はあ~~~!?
と思われた方は下記記事もご参照いただきたい。
「米中覇権戦争で明確に米国側につき、新たな世界秩序が作られる流れになったときには戦勝国側に入ること」
そのために何をするべきか。本来であれば欧米諸国が人権非難決議を採択している時期に足並みを合わせておき、今回はウクライナ有事の対ロシア制裁案を準備しておくべき時期である。それが外交における瞬発力というものであろう。
そして同時に、「弱体化しつつあるアメリカを補うように、日本独自の力を着々とつけていく」
これこそが日本が21世紀に生き残るべき「強かな外交」である。
一時期冴えていた日本外交の輝きは、一瞬のものだったのだろうか?
ともかく、「配慮と調整」に手間取るあまりタイミングを逸するばかりか、「配慮と調整」が何の意味も持たなかった悪しき一例として記憶にとどめておこう。