日本とサウジアラビアの「グローバル・グリーン・ジャーニー」構想とは?
大手マスコミはあまり大きく報道しないこういったささいな〇〇構想に食いつき、それを深掘りする人ってあんまりいないだろうと思うけれど、そういったニッチ分野を今後も追及していきます 笑
日本とサウジアラビアの「グローバル・グリーン・ジャーニー」構想という、耳に聞きなれない言葉はいったい何なのか??
サウジアラビアの立ち位置
まず、ニュースを深掘りする前に、サウジアラビアが日本にとってどういう国なのかを、簡単にまとめておきたい。
サウジアラビアは世界二位の産油国で、スンニ派の盟主・そして中東の地域大国としてG20にも参加している。
かつてサウジアラビアはアメリカの緊密な同盟国であったが、シェール革命によってサウジアラビアを上回る産油国となったアメリカは中東から手を引きつつある。
変わって顔をのぞかせているのが中国である。サウジアラビアにとっての不倶戴天の敵であるシーア派のイランとの和解を、中国が仲介したことは記憶に新しい。
そういったグローバルな流れのなかで、サウジアラビアは産油国、日本は原油輸入国というのが、これまでの関係であった。
しかし、世界は脱炭素に向けて動き出し、サウジアラビアも長期的には原油輸出のみには頼っていられなくなりつつあるというのが今後の見通しである。
日本がサウジアラビアを訪問する意義
サウジアラビアは日本にとって、原油の輸入元であるという点において重要であるが、いわゆる自由で開かれたインド太平洋構想を実現していく上での重要性はそこまで高くない。
しかしながら、アメリカが引き、中国が入り込みつつある現状のなかで、日本が存在感を示すというのは、戦略的意義がある。
このあたり、岸田氏の発案なのか、外務省の発案なのか分からないが、20年ほど前に比べれば日本の外交戦略も向上してきたように思える。
岸田首相の出迎えのレベルが、習近平>>バイデン>岸田だったと批判する意見もあるが、別にいいと思う。日本にとってもサウジアラビアはそこまで超重要な国ではない。だからこそ、その場にいること自体に意味がある。顔つなぎ程度でも十分だ。
グローバル・グリーン・ジャーニー構想とは?
そして、ここからが本題。グローバル・グリーン・ジャーニー構想とは、一体何なのだろうか?
「日本の脱炭素技術を提供することで関係強化につなげたい」というフワッとしたことが書いてあるが、具体的にどういった技術をいつ提供して連携するのか、ということについては全く情報が得られなかった。
もう少しだけ踏み込んだ記事がこれ。
水素やアンモニア、レアメタルで協力を深めるとのこと・・・
EV化では中国に後れを取る日本であるが、水素やアンモニアでは一日の長があり、そのあたりの市場争いを狙ってのものだろうか?
少し昔の記事に、このようなものもあった。
サウジアラビアは、中東地域におけるグリーンエネルギ転換のリーダーシップを取ろうとしている。日本も、この中東の流れにいっちょ噛みしよう、というのが恐らく本当の狙いのような気がする。
結局のところ、あまり詳しい内容は分からなかった。けれども、サウジアラビアは中東地域におけるキーパーソンとなるので、引き続きウォッチしていきたいと思う。
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