世界の歴史を変えたかも知れない二日間:ジョンソン首相・安倍元首相
国内での評価は芳しくなくとも、少なくとも対外的には行動力に優れたリーダーに見えたジョンソン首相が、内政の行き詰まりにより辞任を表明した。
それを記事にまとめようかと考えていた矢先、安倍元総理が殺害されるというショッキングな事件が起きた。
その結果、まさかジョンソン首相の安倍元総理の死亡に関するコメントを引用することになろうとは・・・
「グローバルなリーダーシップは多くの人々の記憶に残る」by ジョンソン首相
後世からみたときに、歴史を変えたかもしれないこれらのこと
イギリスのジョンソン首相と、日本の安倍元総理には共通点がある。
ジョンソン首相は「グローバル・ブリテンの復活」を掲げ、安倍元首相は「自由で開かれたインド太平洋」構想を掲げていた。これらは、50年後、100年後を見据えた新たなる世界秩序の構築につながるいわゆる「大戦略」である。
グローバル・ブリテンの復活と自由で開かれたインド太平洋構想はリンクし、それがイギリスのTPP加盟に結びついたし、さらに日英同盟の復活にも恐らくつながっていくだろうと想定された。
G7が主導し、自由民主主義国が作る新たな世界秩序を、ジョンソン首相も安倍元首相も見据えていたと思う。いわば「大戦略友達」だ。
しかし、ジョンソン首相は政界を去り、安倍元首相はこの世を去った・・・両者とも政策に反論ある人も大勢いたことは承知しているが、少なくとも50年後・100年後を見据えた戦略が組める政治家は稀有である。まことに残念だ。
もしもこれら両国の戦略が鈍化するようなことがあれば、50年後・100年後の世界はちょっと違ったものになるだろう。後から振り返って、世界史を変えたかも知れない二日間となってしまった。
日本が失ったもの
そして、安倍元総理は猛獣使いのように、トランプ氏やプーチン氏、習近平氏らクセの強い指導者たちと個人的な関係を築いた特別な能力の持ち主であった。
安倍さんの頭の中には、各国首脳との会談で得られた、表に出すことができないような秘密の情報もたくさんあっただろう。それが失われたとするなら、日本にとって極めて大きな損失である。
プーチン大統領も声明を発表している。
安倍さんが総理を辞職したときの記事にもまとめたが、国内の報道が偏っているせいもあり、国民が知るのは安倍さんの負の側面ばかりだった。安倍さんの功績は、むしろ海外の人々にこそ知られていたかも知れない。
最後に、トランプ前大統領の声明をまとめて終わりにしたいと思う。
「安倍晋三がいかに偉大な人物であり、リーダーであったかを知る人は少ないが、歴史がそれを教えてくれるだろう」
おお・・・!!
関連する過去記事もご覧ください。