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海底ケーブルで日本の国力強化へ:デジタル田園都市スーパーハイウェイ構想と米中覇権戦争

本ブログでは、米中覇権戦争を基軸としつつ、マニアックな項目にも注意を払いながら趣味の範囲で世界のニュースを分析している。本日もまたマニアックな項目、「海底ケーブル」について注目してみたい。

海底ケーブルとは

海底ケーブルとは、海の中を伝う光ファイバーのことである。

我々の日常生活において、これを意識することはまずないが、日本と外国のデータ通信を担う命綱である。インターネットはこれで繋がっている。

世界の海には、実は膨大な数の海底ケーブルが施設されている。下記HPはそれを一目瞭然にする優れたものである。

本日は、日本の国家戦略としての海底ケーブルについてまとめてみたい。

デジタル田園都市スーパーハイウェイ構想

何をやりたいのかなかなか伝わってこない岸田政権であるが、これはようやく具体的なメッセージとなった。海底ケーブルを日本周回させて、データ基地局などとセットで地方のデジタル化を進めていく「デジタル田園都市スーパーハイウェイ構想」である。

目標も「3年以内」と明確であるし、これに関連してた技術を身につけた人材230万人の育成を行っていくとのことで、雇用創出にもつながることを評価したい。地方の活性化に本当につながれば、いまいちパッとしない岸田さんにとってもレガシーといえるものになるだろう。気合いを入れて取り組んでほしい。

加えて、「海底ケーブル」は日本企業が比較的得意とする分野でもある。

海底ケーブル施設のシェアは、米サブコムが約4割、日本のNECが約3割、仏アルカテル・サブマリン・ネットワークスが約2割となっている。さらに、海底ケーブルに使用される基礎技術でも、富士通や住友電工、三菱電機など日本企業のすそ野は広い。

日本企業の技術振興にためにも、政府主導でこういった事業はどんどん行ってもらいたい。

さらに岸田政権は、海底ケーブルの陸揚げ拠点の分散化も行っていくようである。

しかし、5G通信等の超高速通信の要となる海底ケーブルの世界シェア約3割を持つ日本のデジタル化が遅れているというのも皮肉な話である。そういう意味でも、日本の強みをようやく日本の国力増強のために振り向けた岸田政権の目の付け所は評価するべきかもしれない。

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海底ケーブルをめぐる米中覇権戦争

現在、世界は米中覇権戦争のまっただなかであり、世界のニュースを分析しながらまったりとコロナ後の世界を妄想している当ブログとしても特に注意を払っていることがらである。

当然ながら、海底ケーブルをめぐっても米中覇権戦争が生じている。

国際的な通信のほとんどはこの海底ケーブルを使って行われているものだから、ここを押さえてしまえば世界中の情報のやり取りを手中に収めることができる。つまり、海底ケーブルは超重要インフラである。

過去にも、海底ケーブルをめぐる米中覇権戦争関連の記事が多数世をにぎわせている。

中国がシェアを奪いにきているところであるが、日米豪が連携してどうにか防衛している現状である。

これまた、世界の3割のシェアを持つ日本が情報戦において劣勢なスパイ天国であるというのも皮肉なことに思うが、ともかく日米仏で世界シェアの9割を持っているわけだから、クリーンネットワークを築く一員として、今後も世界の中で確固たる地位を保っていって欲しいと思う。

その意味でも、太平洋の海底ケーブル設置における日米豪の連携は重要である。

デジタル田園都市スーパーハイウェイ構想、そして日米豪での連携など、海底ケーブルからは地味に目が離せない。

(画像は写真ACから引用しています)


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