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「全てに影響を受けていたい」

玄光社の『デザイナーが未来に残したい私の3ヵ条』を読んでいます。

今日のできごとやニュース、誰かの発した言葉とか、全てに激しく影響を受けていたいんです。雨の日に作った企画書は雨に影響を受けていたいし、昨日観た映画、今日手に取った本、美容室で開いてしまった雑誌の1ページ……全部に影響を受けたい。
いろんなことに影響を受け続けて、揺さぶられることで、逆に体幹が鍛えられるみたいな。そうしていつ何時でも、感覚をフル稼働しているからこそ、それが誰かに伝えたい気持ちにつながっていくんだと思います。 (P.17)


「全てに影響を受ける」って、結構難しいことだろうと思います。
自分の身体や気持ちといったものを、常にオープンにしておかないといけないからです。ポジティブな情報からも、ネガティブな情報からも、ありとあらゆるものから影響を受けることになります。

子供の頃は見えるもの、聞こえるもの、触れるものすべてが新鮮で、あらゆるものから影響を受けます。
しかし多くの人は、大人になるにつれて「無闇に反応しない」術を身につけていくことになります。単純に物事に慣れていきますし、また、無闇に反応していると疲れたり、傷ついたりするからです。

でも、そうやって無反応、無感動がクセになってしまうと、どんどん自分の中の感性が死んでいきます。ネガティブな状況、言葉といったものから自分を守ることはできるかもしれませんが、それと同時に、「良いもの」の良さも感じにくくなってしまうのではないでしょうか。

それよりは、「全てに影響を受ける」と決めて、ポジティブな感情もネガティブな感情も、いろんなことを感じまくる日々を送った方が、楽しい人生になるかもしれません。

例えば、毎朝空を見るたびに「すげー!空きれい!」という感じでいちいち感動できたら、めちゃくちゃ感動に満ちた人生になるはずです。
読書も、ひとつひとつの文章に揺さぶられて、非常にエキサイティングな時間になったりして。
そうなったら、誰かに伝えずにはいられませんね。

「全てに影響を受ける」と決めたら、学校や遊びから帰ってきて、親に「聞いて聞いて!」と今日あったことを嬉々として話していた、あの頃の感じをまた味わえるのかもしれません。

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