結局、アビガンってどうなの?
日本発のウイルス剤として脚光を浴びたアビガン(ファビピラビル)ですが、適応は現状とれておらず・・・
その一方でかなり芸能人で罹った人が「使用した!」「治った!」と騒いでおりますが。まず、適応をとるためには長ーい長い臨床試験を行って初めて適応がとれます。今回はそんな悠長なことをしている暇がないので早急に・・・ということですが、観察研究の中間報告が日本感染症学会HPで発表されてます(http://www.kansensho.or.jp/uploads/files/topics/2019ncov/covid19_favip_0526.pdf)。
「投与開始14日目で軽症患者の88%、中等症患者の85%で改善が見られたが、重症患者では60%にとどまった。」 これだけ見るとすごいんですが・・・8割以上が軽症で自然軽快する例も多く、同薬の有効性について「慎重に結果を解釈する必要がある」と結論付けてます。そして致死率は重症例では32%に上る。
そして副作用は尿酸値上昇・高尿酸血症や肝障害といった既知のものが多かった。
また、(あまり知られてないですが)もともとはインフルエンザ治療で開発された薬ですが、それよりも多めの投与量(初日に1,800mgを2回、2日目以降800mgを1日2回;インフルエンザに対しては初日に1,600mgを2回、2日目以降600mgを1日2回)かつ投与期間も長くなる場合が多い と現段階では問題が多いようです。
詳細はHP見ていただいたほうがいいと思いますが、承認は来月以降にずれ込むそうです。 第二波の心配はありますが、みなさんは罹らないよう心も体も健やかに過ごしましょう。
お大事に~
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