資源・エネルギー5(レアメタル)
非鉄金属のなかで、ニッケル、クロム、リチウム、マンガン、モリブデンなどは希少金属(レアメタル)と言われています。これらは半導体や新素材の材料などの先端技術産業にかかせないものとなっています。
レアメタル生産量
レアメタルの生産量を国別に出してみました。
とりあえずダーッとグラフを列挙します。
少数の国に偏在化していることがイメージしていただけたでしょうか。
ニッケル(2020)はインドネシアが約33%
クロム(2021)は南アフリカが44%
リチウム(2020)は、オーストラリアが約50%
マンガン(2020)は南アフリカと中国で約50%
モリブデン(2021)は中国が35%
レアメタルをめぐる問題
レアメタルは産業上非常に重要な役割を持っていますが、資源が偏在化していることに加えて、希少であるがために枯渇リスクも抱えています。
日本には、他の資源同様、レアメタル資源がほとんどありません。しかし世界消費量の約半分を占めているとも言われています。そのほとんどがハイテク産業で用いられているため、まさに日本の生命線ともいえる資源です。
供給リスクをするためにも、リサイクルによる「都市鉱山」の活用は進めなければなりません。
また尖閣諸島の領有権問題など外交問題があると、たちまち輸入が停止してしまうリスクもあり、外交問題が産業問題に直結する状況となっています。
さらにレアメタルの寡占や、資源供給国がナショナリズムも進む兆しもあり、レアメタル資源の争奪戦がますます過熱しています。
SASプログラム
今回はSASの積み上げグラフに挑戦しました。「その他」を一番右側に持ってくるのに苦労しました。
sgpieだと、sliceorder=dataとすることで、あらかじめ並べ替えがされた順に表示することができるので、一番後ろに「その他」を持って来られるのですが、 いつものようにcategoryorder=respdescを入れてしまっていたので、grouporder=dataが全く働きませんでした。この2つが共存するとcategoryorderが優先されるそうです。
最初はこれらのグラフを一つにまとめて出そうと思ったのですが以下のようにうまくいきませんでした。
なぜうまくいかなかったかというと、grouporderは、どうやら表全体で決められてしまい、縦軸のアイテム(ここではクロムやニッケルなど)ごとに独立して順位付けができないからのようです。例えば「クロム」の最後に「その他」が来ているのでニッケルの先頭が「その他」になっています。
2日ぐらい調べましたがこれを解決することはできませんでした。
まとめ
共通テスト対策としては、個別のレアメタルがどこで生産されるかというような細かいところを押さえる必要はありません。生産国が偏っていること、ハイテク産業に重要なこと、争奪戦が起こっていること、外交上の武器となっていることなどを押さえておけばいいでしょう。
レアメタルは少数の国に偏在しているため、持っている国にとっては外交上の大きな武器です。自動車産業以外は世界で負け続けている日本の数少ない強みであるハイテク産業を守るためにも、レアメタルの公正な取引は少子化対策と併せて長期戦略を立てて取り組まなければなりません。
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