寒山拾得として、獣肉についての見解とイメージなどを書き連ねてみます。 直接お会いした方にはよく話す内容なのですが、思い返せばSNSなどでは自身の技術の未熟さ故の遠慮から、積極的な発信は控え目でした。 しかし、2022年は狩猟を始めて10年になる事と、現時点での忘備録として、各方面に恐れ多くも、ここらでひとつ書き留めて発信しようと思います。極めて個人的な獣肉観です。食肉業界的には割とノーマルな部分もあるかとも思います。5年後位には内容が変わっているかもしれません。 獣肉、こ
罠猟師になって八年目の冬が来ている。その間、同じ刃物を携えている。小さい剣鉈、といった形状のナイフである。研ぎながら少しずつ短くなった刃渡りは最初の頃よりも手になじみ、この刃物に合わせた手の動きになっているように思う。このナイフを使って、獣の命を奪い、皮を剥き、腹を裂いて腸を出している。 狩猟を始めた当初は、主に趣味的に自家用で獣を獲っていたが、所帯を持ったことで狩猟を生業にし、現在は暮らす為に獣を獲っている。 ナイフの第一の用途は、獣の命を奪うことにある。バールで頭部を殴打