臨床家の問題点
たくさんの先生を見てきて、共通する問題があります。
ほとんどがそれに尽きます。
患者の問題を早々に決めてしまうということです。
顧問先でロールプレイを行わせてみると、早々に問題点を決めつけてしまっているのがよく分かります。
各種検査を進めていくものの、早々に決めてしまった問題点に沿って検査を行うので、自分が期待する検査結果が出ないとパニックになり、私に緊張してましたと言い訳をしますが、お見通しです。
パニックにならない先生は、辻褄が合ってないにも関わらず、当初の考えを捨てきれず、根拠が曖昧なまま推し進めます。
そこを指摘すると本人は気づいてるのです。しかし、その背景には〝だって分からんもん…〟というセリフが隠されています。
なぜ私がこんな感じでキツイことを言うかといえば、私も昔そうだったからです。
よく分かるのです。
だから私に対してはごまかしは効かないのです。
患者の訴えからたくさんの可能性を考慮して、患者の話や様子そして検査結果から絞っていくのです。
ではたくさんの可能性とは、どれくらい用意しておけばよいか?
20です。
腰が痛い
肩が痛い
膝が痛い
頭が痛い
これらの症状から原因をそれぞれ20の可能性を考慮して、それを鑑別していくことが施術に入る前に必要なことです。
「腰痛を治そうと思えば、大腰筋を緩めれば良いのです!逆に言えばここを無視する先生方はヤバいですよ〜 そんなんだからいつまで経っても稼げないのです!大腰筋さえやってれば腰痛なんて簡単に治ってしまって、腰痛患者がガンガン来ちゃいますよ。結果あなたは稼げる治療家になれるんです!」
↑こんなこと言ってるやつは賢いです。
それを信じるやつも賢いです。
はっきり言います。
賢いです。
でもね、実直に細かく診ていく方が良いんです。
アホみたいに事細かくたくさん勉強して、たくさん苦労して、たくさん検査して、少なく治療するのです。
「腰痛いのいつからですか?どんな痛みですか?どれくらい痛いですか?どこですか、指一本で教えてください。何か思い当たることありますか?過去にもこんな痛みを経験したことありますか?治療しことは?どうすれば楽ですか?どうすれば痛みが強くなりますか?痛みの広がりはありますか?年齢は?仕事は?タバコ吸いますか?珈琲は?」
↑これアホです。
いつ治療してくれるねん!と思いますよね。
でもアホのほうが良いんです。
手っ取り早く儲けよう!よりも、しっかり治して、患者さんと患者さんの家族が人生をポジティブに生きられるようにお手伝いをしようと思うのです。
アホかもしれません。
手っ取り早く儲けたほうが良いに決まってるやん。
大半の方はそう思うでしょう。
苦労なんかしたくないし、面倒なことは避けたい。
アホみたいに実直に真面目にやって、それでいて賢い人たちが儲けるよりもたくさん儲けることって、アホの中のアホです。
でも私は、「かしこの中のかしこ」より「アホの中のアホ」を目指します。
渡辺塾改め治療家スキル再生塾は「アホの中のアホ」を目指します。
それでも良いという人は、声かけてください。