初診料請求するなら、それなりのことをしてくれよ!
突然ですが、施術家の皆さんは検査していますか?
問診、視診、筋力検査、関節可動域検査、整形学検査、神経学検査、触診、理学検査…
私は近所のカイロプラクティックに行った時、検査料と施術費を払ったが、検査をやられた記憶が無い。
激烈に強烈なマッサージ受けた時も、初診として結構高額な料金を払ったが、まったく検査されてない。
検査しないところって案外あるんですよ。
でもまぁ日本では仕方ないかもしれません。診断は医師の仕事なので、そこに踏み込むのはタブー視されてますから。
でも実際必要だよね…
少し前にある方から、知り合いの高齢女性が、顔面神経痛で診てもらうことは可能か?と問い合わせがありました。
話をよく聞くと、顔面神経痛ではない。顔がピクピクと痙攣するという。
脳神経外科で診てもらったそうで、少し軽い痴呆もあるようで、結果はよく分からないとのこと。
私は診ることが出来るかどうかは、実際に見てみないと分からないと伝えた。
そして痴呆が少しあるなら、後見人となるべき人はいるのかどうか確認をした。
そして今日、100km離れた所まで、その方を見に行った。
私が学んでいたキャリック神経学が、もしかしたら役に立つかもしれないと思ったからだ。
脳神経外科で診て貰ったが、画像検査はしていない。
顔を観察すると右の眼瞼下垂がある。そして右の頬のテンションが落ちている。話を聞くと右の口角からヨダレが垂れることがあるとの事。
ホフマン反射、トレムナー反射、バビンスキー反射全てに陰性。これらの病的反射がないので、深刻な中枢神経系の病理はおそらくは無い。
上肢、下肢の小脳検査左に機能低下あり。
そして小脳検査の時、顔面の痙攣が増強した。
右大脳と左小脳の解離が認められる。
まず最初に右頭頂葉に光刺激を入力した。
これだけで、右の眼瞼下垂が少し良くなり、頬のテンションが少し上がった。
この時点で本人は明るくなった!と発言あり、後見人からまぶたが上がった!との声が聞かれた。
次に左小脳へ膝と背中から刺激を入れるとさらに眼瞼下垂は改善され顔面の筋肉のテンションも改善され、面のような表情から、より人間らしくなった。
検査により問題を自覚した本人が、最小限で過去に経験のないような治療刺激により、改善を自覚したことにより、衝撃を受けたようだ。
それを見ていた後見人も驚いたようで、まるでこの2人から神様扱いを受けた。
後見人によると、この方は痴呆のせいか、ご近所でトラブルを結構起こしてるらしく、何度も何度も同じことを言うらしく、嫌われているらしい。
治療後、後見人によると、とにかく本人が納得していたそうです。
後見人が驚いたのは、症状の改善だけでなく、この方の態度にも驚いていたそうなんです。
検査により問題点を明確にし、問題を自覚し、治療により改善を自覚出来たということが、このケースの肝だと思う。
治療テクニックは大事なんだけど、それは検査結果の上に立脚しているものなんです。