読書のスタンスを変えた(Pさん)

 前に「目がテン」で取り扱った本、「ジョルダーノ・ブルーノの哲学」を、長いこと途中で放置していたけど、また読み始めた。内容を忘れつつあったから、また頭から読み始めた。前だったら、そういう本が出てきたとき、前に読んだ部分をまた読むということに関して、退屈になって投げてしまうこともあったけれども、読み返さない本はそもそも価値がないというスタンスを、最近は取っているので、それを取り始めると、むしろ読める量が増えた。一回で理解しようとあまり思わなくなった。もちろん一回で理解しようとするけれども、ふと以前読んだ本を振り返ると、そのほとんどを覚えていない。こんなものかと思って、また読み直すのが現実的な作業だ。そんな中で、逆に覚えているパートなどがあると、貴重だくらいのスタンスにすれば、気楽に読める。無駄に気負って読むよりも、得るものが多い気がしてきた。
 それから、面白いのかわからないので、あまり気乗りしない本でも、軽く目を通すということも同時にやっている。それによって、雑多なものも読めるようになった。気は進まないままに、漫然と読む。割とそれでも得るところはあったりする。
 これらは、長く見積もれば、この一年で変えたスタンスだと言える。変えよう変えようと、思いながら変わらずに過ごして、気が付いたら変わっていた。変化というのは、そんなものかもしれない。
 次は、もうちょっと実のあることを書こうと思う。

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