聴いた曲を紹介する日記(2023年12月12日)第276回:In Chaos(「クラッキンDJ」より)/SEGA
In Chaos(「クラッキンDJ」より)/SEGA
第一期(?)音ゲーブームでKONAMIのbeatmaniaシリーズがゲーセン音ゲー業界を席巻する中、対抗するSEGAが2000年にリリースしたアーケードゲーム「クラッキンDJ」より「In Chaos」。
KONAMIのbeatmaniaも基本的には当初「DJシミュレーター音楽ゲーム」という触れ込みだったと思うのだけど、スクラッチはメインではなく、見た目もプレイ感覚も「DJ」という感じではなかったのに対して、SEGAのクラッキンDJはスクラッチとフェーダーのみに操作を絞ることで見た目もプレイ感覚も実際のDJにかなり近くて(勿論厳密には違うが)、個人的には遊んでみたらかなり好きだった思い出がある。
しかし、当時のゲーセンの状況として、まず、ゲーセン自体がSEGA系とTAITO系に分かれていて、TAITO系にはSEGA系の筐体は入らない、SEGA系にはTAITO系の、あるいはKONAMI系の筐体は入らない、あるいは入れない、というお約束みたいなものがあり(ゲーセンの数自体少なくなり、SEGAがゲーセン経営から撤退した今はそこまで厳密ではないと思う)、基本的にTAITO系のゲーセンをホームにしていた自分は、クラッキンDJだけを遊びにSEGA系のゲーセンに行くというほどではなかった……というのがまずひとつあり。
次に、DJシミュレーターとしては確かに本物志向だったものの、じゃあそれがゲームとして楽しいかというと……という問題がふたつめ。
そして、これはゲームデザインとしてもっとも重要な、ゆえに致命的な点だったと思うけど、beatmaniaはその曲のラストまではとりあえずどんなにミスをしても遊ばせてくれたのに対して(曲終了時点でゲージが規定以下の場合ゲームオーバー)、クラッキンDJはミスが重なると曲途中でも容赦なくゲームオーバーになるという「古き悪しきゲーセン仕様」だったという点が、ビギナーを遠ざけてしまっていたように思う。
結果、上記のとおり、2000年時点で既に流行の流れを掴んでいたKONAMIのbeatmania(1997年に初登場)が音ゲーの中で一人勝ち、クラッキンDJはプレイ人口も増えず自然消滅していった……という流れと自分は歴史認識している(2001年にパート2をリリースしたのが最後)。
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