見た動画を紹介する日記（2023年12月12日）第176回:Mステ伝説のミッシェルガンエレファント出演回

2003年6月27日のミュージックステーションに、先日亡くなったチバユウスケさんがボーカルを努めていたロックバンド「ミッシェル・ガン・エレファント」が出演（初出演！）した時の映像。

この回は、当時話題になっていたロシアの女性デュオ「t.A.T.u」がついに日本の歌番組に初出演するということで、番組としてもそれをかなり大々的にアピールしていたのだけど、いざ放送が始まったら、彼女たちが「出たくねえ（タモリ談）」と楽屋から出てこないアクシデントが発生（後に語られたところによると、これは当時のt.A.T.u側のプロデューサーの指示によるものだったという話もある）。
t.A.T.uが元々出演予定だった時間帯になり、まずはアーティストのパフォーマンス順を変更するなどして対応していたものの、番組終盤までt.A.T.uが楽屋から出てくることはなく、しかし放送時間はまだトークだけでつなぐわけにもいかない程度には残っている……という中で、既に一曲パフォーマンスを終えていたミッシェル・ガン・エレファントから「もう一曲やりましょうか？」という助け舟が入り、異例ともいえる「もう一曲」が実現したもの。

「もう一曲」を、事前リハ無し、生演奏、生パフォーマンス（Mステは基本的に事故=リリース音源どおりの意図する本来のパフォーマンスができないケース、ヤバいロックシンガーなんかが放送禁止用語を発声するケースなどを防止する観点から基本的にボーカルも演奏も含めてアテフリが多い）で完遂したミッシェル・ガン・エレファントも勿論凄いし、こうして改めて当時の映像を見ると、リハをしていない撮影スタッフのアドリブカメラワーク、要所要所で変な空気にならないようにつなぎのトークでスタジオを沸かせたタモリさん、それを盛り上げる他のアーティスト（まあ、これは変な空気になる中での謎のテンションもあったと思う）、盛り上がるスタジオ観覧客、映ってないけど「もう一曲」の助け舟を承認した番組プロデューサーなどなど、全員が最高の仕事をしていて、結果として最高のライブになっている。