辻村深月さんの新刊であり、初のホラー長編『闇祓(ヤミハラ)』を読んだ。 「ヤミハラ」は辻村深月さんの造語「闇ハラスメント」の略称で、セクハラやモラハラとは違うけど、上手く言葉で言い表せない闇を押し付けるハラスメントを指す。 最近○○ハラという言葉が増えていて、キリがないと感じていたので、そこを見事に表現した言葉だと思う。 ストーリーは、原野澪(みお)が通う高校に、白石要(かなめ)が転校するところから始まる。 表情が読めない転校生から、なぜだか澪はずっと見られていている。
町田そのこさんの新作『星を掬う』を読んだ。 元夫のDVに苦しむ千鶴は、ある日ラジオに、小学生のときに母から捨てられた過去を投稿したことをきっかけに、元夫から逃げるように、母たちと暮らすことになる。 認知症を患った母、両親のいない恵真、娘に捨てられた彩子と暮らすうちに、千鶴は自分の中に変化を感じる。 母は千鶴を捨てたときにどういう想いを抱えていたのか。 ああ、またこの設定か、読んでいて苦しいしイライラする。町田そのこさんは、どうしてこんなにもクズなキャラを登場させるのか。