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【小説】村上春樹を聴いてみた4 ノルウェイの森 上


ノルウェイの森 上巻も後半にせまるというのに退屈だ。

療養所、夢の続き、月明かりの裸体
クラッシックのウンチク 手コキ

みんな、どこかで読んだような聞いたような記述。

自分が無知なだけでこれらも何かの作品のオマージュなのだろう。

世の中の頭のいい人たちはこのような描写から、
深淵なるメタファーとかを想像しちゃうのだろうか?

熱心に読んでいた80年代の読者は、何か共感を感じていたのだろうか。

80年代、時代はバブル手前、日本経済が明るい、と同時に戦後日本は「物質だけ手に入れた論=大切なものを忘れた論」
というのもはびこっていた。

今のところ「100パーセントの恋愛小説」という感じはみじんもない。雑なヤンデレ達の饗宴といったところか。

恋愛小説として売り出している以上、自分には理解する感性が無いのだろう。

携帯も無い時代だから、むしろ「雑なヤンデレ達の饗宴」こそが恋愛小説かくあるべきなのかもしれない。

その後10-20年後の日本を考えると学研ムーで公告しまくっていたオウム真理教が勢力を拡大し、事件を起こし
また
エヴァンゲリオンが爆発的に支持されたのを考えると、
なんとなく「ノルウェイの森」のブームって何かの予兆だったのかしらん、とすら思える。

まあ後付けの理由だから何とでもいえる、やれやれ。

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そういえば確か直木賞作家のI氏が村上春樹に関してこんなことを言っていた。

「村上春樹を読む人間は、何かを変えたい、革命を起こしたい、っていうのではなく、
世の中に幻滅し絶望した人間が、心安らかにするため、逃避するために読む。そしてそれは世界中にいる。」

こんな毒のある言い方だったか忘れてしまったが、妙に納得したものだった。

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kuyu
May the Force be with you.