ゲーム開発費
ここ最近は、9月期(3月期中間ほか)を中心とする決算の発表などがありましたね。
サイバーエージェントのAbemaTVとかゲーム事業とか、グリーの減収減益傾向とか、いろいろと触れたい点もありますが、ちょっと気になった点として、ゲームの開発費のところがありました。
これは、ドリコムの決算発表のときに、「中国のAAA(トリプルエー)クラスのモバイルゲームについては、開発費がすでに30~40億円規模になっているとの見方を示した」という形で掲載されています。
『この背景には、グローバル市場を一つの市場として捉えてアプローチできるようになっていることがあり、それがいま可能なのはTencent(テンセント)やNetease(ネットイース)など中国企業だけと述べた。』とあるように、スマホゲームの開発費に30億円を使う日本企業はまずないのではないかなという気がします。
例えば、2015年ごろには、スマホゲームの開発費は平均で1億円を超えるというような話がありました。
そして、2017年には、DeNAが、開発費平均で5億円を超えるというような話をしていました。
このように開発費がどんどん高騰しており、ゲーム市場で売れるためには巨額の開発費を費やすことが前提となっていっています。
記事中にもあるように、中国企業の勢いが増しており、日本で数年前にスマホゲームがちょっとヒットして上場までいったような企業はここ最近は業績の悪化に苦しんでいるところも多いです。
かつてのパッケージ型ゲームがたどってきた道筋と同じような傾向になってきている印象です。お金をかけて、時間と技術をふんだんに使ったところが勝つ、というのはまあ当たり前といえば当たり前ですが、スマートフォンアプリ黎明期のように、ちょっとした個人が作ったユニークなゲームが流行るとか、そういったのがほとんど見れなくなってしまっているのも、なんだか寂しいなという感情もあります。
今後さらに開発費が増えていくのか、あるいは、どこかでまた新しいハードウェアが表れて、ゲームチェンジの機会がやってくるのか、興味深いところです。