日本人である場合や、日本にいる時に一番大事な手続き
日本と外国との関係に関する法律で
「国際法」という分野の法律があります。
国際「法」とはいっても、
国際法という名前の法律があるわけではなく
様々な国際的な国同士の問題解決に関するために
作られた法律を総称して国際法としています。
よくいろいろなところで「国際法」と
言われることがありますが、これはいろいろな
国家間の様々な問題を解決するために編み出されてきた
法律の総称だと思ってください。
この外国との関係において問題となる部分の中で、
当事務所が専門として取り扱っている分野の名称が、
「渉外戸籍」といわれるものです。
これは、
「日本人が」「外国で」行う戸籍の手続き。
「外国籍の方が」「日本で」行う手続きなど。
に関して関係する分野になります。
日本の行政手続きの中の一つの手続きにはなりますが、
日本人の身分関係においては最重要ともいえるのが
「戸籍」です。
そこで、まず気になるのが「戸籍」です。
日本に住んでいても頻繁に接するものでは
ありません。
なにか書類を提出するときに、なにか手続きをする
時に必ず提出しなければいけない書類ではないです。
身分証明書や、免許証、健康保険証や、マイナンバーカード
に比べると、日常生活の中で登場する回数というのは
限られている書類ではありますが、日本人であり、日本人と
かかわりのある生活を送っている外国籍の方にとっては、
一番重要な書類であるといえます。
それだけ大事な書類である、この「戸籍」制度
世界的にみると非常に珍しい部類の制度になります。
ある人の生まれてから死ぬまでと、
その人に関する人間関係が緻密に記載されており、
その文書を行政が管理している行政文書です。
ほとんどの日本人はこの戸籍に記載されています。
ですので、5代前のおじいちゃんは、誰で、その奥さんが誰で、
孫が誰で、ということが戸籍をもとにわかるようになります。
「家系図」をつくるさいにもこの戸籍をもとに作ります。
戸籍に記載されることで、日本国籍者である。として取り扱われます。
ですので、外国籍の方には「戸籍」はありません。
外国籍の方には戸籍はありませんが、法律によって、
外国籍の方であっても、日本国内にいる場合に
区役所などに届出をしなければいけないと決まっている事があります。
死亡届、出生届、日本人との結婚や離婚など、ある一定の「身分行為」
に関しては届けるように義務付けられています。
外国籍の方には戸籍はありませんが、日本国内での身分行為を
届け出ることで、その身分行為を「公証」するもの
として戸籍などの行政文書を使用する場合があります。
たとえば、日本で婚姻をして、離婚をした。と日本の行政文書をもって
日本における身分行為の証明書として本国の役所に提出することで、
本国においても正式な離婚と認められるための資料としたり、
本国に婚姻届けを提出する際の資料として用いたりします。