閑話休題2
ちょっと気になったことなので・・・・・・・
同業のHPでも非常に混同しやすく書いている
ところもあり、危うく勘違いされそうな部分だったので
書いておきます。
日本で生まれ、日本人として生活し、海外にもいかず、
生まれてからずっと日本で生活し続ける人には、
ほとんど縁のない分野なのですが、
行政書士には「入管」分野というものがあります。
この分野を主に取り扱っているのは、
弁護士か、行政書士になります。
しかし、この「入管」という分野。
難解の度合いでいえば、日本の行政制度の中ではトップクラスに
なります。
制度変更や、法改正、通達や通知、告示などの頻度と難解度合いは
他の制度などとは段違いの煩雑さと難解さをもっています。
税金と双璧をなすレベルかもしれません。
故に、一般の人は、ほとんどわかりませんし、
ましてや、外国籍の方にとっては、ドラクエ2のレベル99の
「復活の呪文」の方が、はるかに理解しやすいレベルにあります。
マスコミの報道は、ほぼ間違えています。
というか、理解できないから、超絶ざっくりにおえて「雰囲気」で
伝えればよい。という姿勢なので、ほぼあってません。
とくにテレビはひどい。
一般的によく言われる「ビザ」というものですが、
一般的解釈からすると、
「ビザ」と「パスポート」があれば、その国の国内での
活動ができる。と解釈されています。
観光とか、ビジネスで、短期間滞在するくらいであれば
それでもいいのですが、ビジネスでも長期間だったり、
日本に「住む」となれば、日本でトラブルになった場合、
この解釈だと、非常に困った事態を引き起こすことに
なります。
ただ、この分野の詳細を書くとなると、通常の本であれば
ハードブックで、1冊500Pくらいの本が、
3Mくらい積みあがるレベルの話になります。
ですので、イメージだけを伝えると
・ビザ(査証)というものは、外務省が発行する
・在留資格というものは、法務省が決める
・パスポートというものは、その人の本国が発行する。
これを「遊園地に遊びに行く」という体で考えてみると・・・・・・・
その遊園地に入るには、事前予約と「身分確認」が必要という前提で。
まず、事前予約票をもって、身分証を「入場券売り場」で見せます。
この身分証が、「パスポート」
そして、身分確認後、入場券を買います。
この、事前予約票と入場券が
「ビザ」=査証
入場券をもって、ゲートに行きます。
ゲートでは、遊園地の係りの人が、入場券の確認をします。
これが「入国審査」
入場しても、遊園地のすべての乗り物や施設を利用できる
わけではなく、各アトラクションを利用するには、
それぞれのアトラクションで料金を払う必要があります。
そして、チケットをアトラクション乗り場の前で
係の人に渡すわけです。
この各アトラクションに乗るためのチケットが「在留資格」です。
(入場券+アトラクション利用が一体型になっており
入場券売り場で、フリーパスポートを購入することが
ありますが、それは遊園地だけのシステムということで・・・)
この三つは、明確に全く別の制度なのですが、
一般的には、ほぼ混同されて理解されています。
分かりにくいので一色たんにして説明している
HPもかなりあります。
医療系の情報もそうですが、
全くの門外漢からすれば、わかりやすければいいのであって、
それらの厳密な違いなどを理解したいと思う人は
決して多くはありません。
それが、今回のワクチン論争のようなものを起こして
しまうわけですが・・・・・・・
ただ、医療系情報ではなく、今回は、行政書士の分野の話
という事で、書きました。
実際の事案に対処するためには、とてもこのイメージだけでは
対応できないのですが、
あくまでも一般的にイメージをするために超絶簡単に区分けして
みました。
相談に来られる方には、まずは、ここから始めなければ
いけないのですが、未だに一発で理解してもらう
ための例というものを模索中です。
本当に難しい分野です。