HOW TO は書かない
インターネットでは、気になる情報や、知りたい情報に
瞬時にアクセスすることが可能です。
しかし、その情報の「真偽」は、情報を取得した人間自身が
自分自身で考え、判断しなければなりません。
その情報が、全体の中でどういった位置にある情報か?
全体の情報はどのくらいあるのか?
その検索HITした情報は、全体にどう影響するのか?
ある条件の、ある状況においての話が、個別具体的な
状況においても通用するものなのか?
最終的に情報の真偽を正確に判断するには、結局、一から構築していく
理論や理屈を知っているか否か?という結論にいたります。
商業系のブログや、HPにおいて情報発信をする場合、
情報取得者が求めるのは、「早く、わかりやすく、簡単に」
という3大条件が情報拡散には必須になります。
しかし、「権利義務関係」を取り扱う我々の仕事においては、
一つとして全く同じ状況の人はいません。
確かに、手続きとしては「同じ扱いの書類」であったとしても、
そのもとになる「事実」は、千差万別、同じものは一つして
ありません。
そして、千差万別の事実を、一枚の書類におこすことで
発生する権利義務は、
その人の人生に大きく影響を及ぼすことになります。
HOW TOを否定するつもりはありません。
「早く、わかりやすく、簡単に」
物事が高速化する現代において、有限である時間や
費用や、労力を効率よく使うためのツールは必須です。
しかし、真偽を判断するのには、
「時間、手間、費用」が必然的にかかります。
そういった部分をフォローするのが我々の仕事になります
人生に関わることだからこそ、「その手続きを理解する」
必要があると考えています。
誰かに任せて手続きが終わったとしても、それがもたらす効果は
人生に影響するからこそ理解していただくことで、トラブルの
予防になることもあります。
非常に迂遠な話にはなりますが、少しでも渉外戸籍という
複雑怪奇な制度を理解していただくための手助けができれば
と思っています。