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「母語と私」-ソウルマル(Seoul言葉)の礼賛-

李 貞和 准教授

私の父は韓国の首都ソウルの市庁で働いていた公務員でしたので、私もこどもの時からソウルの四大門(東大門、西大門、南大門、粛靖門:シュクジョンムン)中で育ちました。

私が話したいのは家族の話ではありません。私の出身地のソウルマルについて話したいのです。ソウルマルは日本でいえば、江戸時代の江戸弁(江戸言葉)と似ていて標準語に近いですが、今は残念ですが、ソウルマルを使用する人はソウルの人口(約960万)の10%しかないようです。

ソウルマルは韓国の標準語だと思っている外国人が多いようです。そうですね。確かに標準語の規定には「標準語は教養がある人が使用する現代のソウルマルである」と明記されています。

西大門
1930年代の西大門
南大門
南大門

しかし、韓国の標準語は、主語と目的語がはっきりしています。アクセントは少し強くて語尾の音がちょっと高いです。ニュースを伝えるアナウンサー使用している言葉がもっとも正確な標準語でしょう。標準語に比べて昔ながらのソウルマルは、アクセントが優しくて語尾の音も高くありません。話の音声だけ聴くと女性も男性も優しい美女・美男子を連想させるようです。

1960年代の映画
1960年代-1980年代の映画では、よくソウル方言を使っています。

例えば、標準語「오(o,オ)、요(yo,ヨ)」の発音は、ソウルマルでは「어(eo),여(yeo)」です。真似してみてください。唇の形や音のアクセントが違うのをわかるでしょう?

「오,オ」は高い音を発声することができますが、「어(eo)」は高い音を出すのがなかなか難しいです。韓国語に興味がある方は、韓国語を学びながら「ソウルマル」にも挑戦してみませんか。

「저 서울 사람이에여~(チョ、ソウル サラミエyeo~、私はソウルのひとでぇ~す)」。 

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粛靖門(シュクジョンムン)
東大門
東大門