ビールが水のように、ってこういう事か(2016/01/15)
まっすぐ、まっすぐ、まっすぐ…
そう心の中で呟きながら、家まで歩く。
そうでもしないとゴミ捨て場に体ごと突っ込みかねないな、と思った。とても酒に酔っているのだ。
「華金」という言葉が死後だ、という流れのトークをテレビ番組で見たことがあるが、俺の周りでは割と使われている。
「今日電気ブランでも飲みに行かない?」
馴染みのない酒を一杯目に飲む、という不可解なポリシーを持つ武志からの連絡が入ったのが昼頃。前に飲んだ電気ブランという酒を気に入っていた。どんな味なのだろうか。
馴染みのない酒なのだから一口ちょうだい、とリクエストをすればいい所だが、武志がなんとも「一口ちょうだい欲」が削がれるような酒を頼むのだ。液体と相性の悪い「電気」という単語が入ってるのはいかがなものかと思った。
華の金曜日は繁華街の賑わいが一味も二味も違う。キャッチはダンスダンスレボリューションでもしているかのように右往左往している。
今日は、歳を取ったらお互い近くに住もうという話をした。話が思いもよらぬ方向に進むのは打ち解けあっている証だ。気の合わないヤツとは話題が偏る。
会計時にビールを今までにないハイペースで飲んでいたことを気づいた。ビールが水のように入っていく、ってこういう事か。
武志と別れて電車に乗ってから、今までの記憶が薄い。とても寒いが、頭が冴えることもない。酒VS寒さは酒の圧勝であった。
明日は休みだ。仕事もない。早起きなんてしなくてもいい。1人で昼まで眠れそう。
電気ブラン、美味しかった。