いい19日とよい19日

 本日は何の日なのかしらんと思って検索すると、熟カレーの日だのイクラの日だのシュークリームの日だのと、いくつもヒットしたのだが、これは単に19という数字にかこつけたもので、よく見れば12月19日という本日に限定されたものではなく、毎月19日はがそれらの日ということである。

 いやいや、こちとら求めているのはそういうんじゃないのよ。ちゃんと12月まで含めたうえで記念日となっている、たとえば「胃にいく1219らでも詰め込んで良い日」とか、そういうくだらない語呂合わせを求めてるのよ、とさらに探すと、「いいきゅうりの日」というのが見つかった。

 だからさあ、それも19の部分だけだろ?毎月19日が「いいきゅう19りの日」ってことでしょ?今そういうの募集してないのよ〜、と心の上田晋也がしたり顔でブッコんでいたのだが、よくよく見ると、なんだかおかしなことが書いてある。

 

いいきゅうりの日(4月を除く毎月19日 記念日)

 なぜ……なぜ4月だけ例外なんだ……4月ってとりわけきゅうりが美味しくないとか、何かそういう謂れがあるのかしらん。キュウリのもたらす予想外の展開に俺は好奇心キュリオスティを刺激されてページを読み進める。

全国のきゅうりの出荷団体など(21のJA、13の県連、1卸会社)で結成された「いいきゅうりの日プロジェクト」が制定。
日付は4月を除いた毎月19日で「い(1)いきゅう(9)り」と読む語呂合わせから。低カロリーで美味しく、様々な料理に活用できるきゅうりの消費拡大が目的。記念日は2018年(平成30年)に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録された。ちなみに、4月19日はJAあいち経済連の「西三河冬春きゅうり部会」が「良いきゅうりの日」に制定していることから4月を除いている。

 まさかの競合。JA同士でそんな衝突があるというのも驚きであるが、俺が注目すべきはそんな内ゲバではなかろう。そう、こんなところにも「よい/いい問題」が生じていたのだ。


 いや、これ、JAあいち経済連を称賛すべきじゃねえの。

 記念日の名前なんてライトでキャッチーなほうがいいに決まってるから本当はJAあいち経済連だって「いいきゅうりの日」て名付けたかったはずだよところがそれだと1月19日か11月9日で迷ってしまって消費者が覚えづらくひいてはきゅうりの販売促進ならびにきゅうり農家の応援に繋がらないから語感の良さで大衆に媚びるのではなく意味と数字の一意な結びつきを重視して4月19日を「よいきゅうりの日」と名付けたんだよそうだよそうに違いないんだ俺はこのJAあいち経済連の英断に最大限の敬意を示すとともに後追いのくせに安易に記念日数を増やそうとして1だけで「いい」と読ませてしまう他の21のJAに対する反発を示すために4月を除く19日では決してきゅうりを食べずに4月19日については盛大にきゅうりパーティーを挙行することをここに宣言するぞ。

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