見出し画像

設計士と作る家 #1


こんにちは。木のいえ設計室くわくわの巻京子です。

熊本に移住してから、関東との家づくりの違いに気づいたのは、家づくりの入り口が設計事務所ではなく、知り合いの大工さんや工務店だということでした。

予算を大工さんや工務店に告げて、あとはお任せ。というのにも驚きました。もちろん、皆さんがそうではないと思いますが。

家づくりに設計士って必要ありませんか?おそらく、この問いには、多くの方が、余計な費用がかかるから頼みたくない、と答えるのではないでしょうか?

でも、本当に余計な費用でしょうか?

一般的なお話はできませんが、私の場合はシックハウス、化学物質過敏症、アレルギーなど健康のことに気を配っているオーナーさんが多いのですが、安全な仕上げ材についての知識、情報は誰にも負けないという自負があります。高価な物ではなく、ごく一般の方の手に届く材料を知っています。

家のプランも、なんどもオーナーさんと打ち合わせをしていく中で、ご予算に合わせ、大工さん、工務店とのやり取りで、適正な価格かどうかをチェックします。お任せの家づくりは、大工さん、工務店の使いやすい材料、安価な材料を使っていても素人さんにはわかりません。

本当に満足できる家になるかどうかは建ち上がるまで分からなかった、ということもあるようです。

特に女性にとって、出来上がった家の導線が、どうしても男性目線でできているので、使いにくいというお話を聞いたことがあります。そして、住み始めて先に不満を感じるのも女性が多いとうかがいました。

建築途中の検査や立会い記録を取るのも設計士の大切な役割です。第三者で、常にオーナーさんの立場で現場を見る目があるということは、長い時を過ごす家を作るためには、大きな安心の要因になりませんか?

じっくり、オーナーさんのお話を聴き、それを形にしていく。これが私のお仕事です。

 私がオーナーさんと初めてお会いしたときにまずうかがうのは、間取りのことではありません。

「どのような暮らしがしたいですか?」
「こだわりたいことはどんなことですか?」              「ご家族にアレルギーのある方はおられますか?」

などなど。

ご家族に関する問診票をお渡しし、みなさんの健康状況を教えていただいています。
そして、オーナーさんの好きな家のイメージ、インテリアなど、雑誌や本の切り抜きをファイルにしていただいています。時間がかかる作業ですが、私はオーナーさんと設計者士の相性はとても大切と考えているので、意味のあることだと思っています。

おかげさまで、これまで設計ご依頼のあった方とは、竣工お引き渡しが終わった後、何年経っても年賀状のやり取りや、経年によるメンテナンスについてのお問い合わせをお受けしたり、ご提案、職人さんの手配なども行って、お付き合いが続いています。

小さかったこどもさんたちが、年ごとに大きくなっていく姿を見せていただくこと。こんなに幸せなことってありません!!

我が家がいちばん気持ちいい! そう言っていただけることが何よりです。


               木のいえ設計室くわくわ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?