ビリー諸川＆Boppin Moon②
ビリー諸川＆Boppin Moonのギタリスト綾月（あづき）さんは一見クール。難しいフレーズもさりげなく弾いてしまう、そんなかっこよさ。
そんな「静」の下では熱い音楽愛がマグマのように燃えている。
「楽しく弾きたいのです。それが音に出るので。楽しく弾ければ、うまく弾けるんです」と綾月さんはいう。
よく海外の何というバンドが好きで何という歌が好きで音楽を自分で始めたというアーティストが多い中、綾月さんは「音楽はあまり聞かなかった。アーティストとかギタリストとか知らなかった」と語る。
ただ、ディズニーが好きでその音楽は知っていたという。
専門学校に入ってエレキギターを始めた。その学校ではソウル、R&B、ブルースといったルーツミュージックをやっていたという。
「２，３年前のことですが、その学校にビリーさんが来て、紹介してもらいオーディションをしてもらったんです」。
見事に合格して今日につながっている綾月さん。
使っているギターはグレッチ。「まわりの人たちから（グレッチが）いいよって言われて、見た目がとても気に入ったので使っています」。
「フェンダーのような王道は好きではありません」。
綾月さんのギターの師匠は古川トムさん。
トムさんはビリー諸川さんと共に活動しているギタリスト。
でも「トムさんにああしろとかこうしろとか言われたことはありません。私がどうしたらいいのかと訊ねると、トムさんが見本を送ってくるんです。それを見て一回弾いてみてってのを繰り返します」と綾月さん。
綾月さんがトムさんと実際に会うのは年数回程度。トムさんは福岡にいて、綾月さんの活動の中心は東京だからだ。
綾月さんは横浜出身。しかし、音楽活動の拠点は東京に置いている。「横浜はビリーさんの畑じゃないんです。横浜はもっとやんちゃで、派閥が違うんです」との見方を綾月さんはしている。
東京ミュージックスクールを卒業。
ロカビリーやカントリー、ブルーグラスなどのルーツ・ミュージックのギター・スタイルに興味を持つ２３歳のギタリスト綾月さん。
昨年は、本場の音楽を体験するため、エルヴィス、そしてブルースの町として知られるアメリカ・テネシー州メンフィスでギターの腕前を披露。地元の人々を唸らせた。
