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貼り絵の世界:森生めぐり

 初めてこのアーティストの作品を見た時、繊細で色使いがとても綺麗なことに心打たれた。
 その作家の個展「森生めぐり展~貼り絵の世界へ~」が2025年2月11日(火・祝)から15日(土)まで「ギャラリーカフェ ラルゴ」(さいたま市中央区鈴谷2-725-1ソレイユ南与野1階)で開かれている。
 開廊時間は午前11時から午後5時(最終日は午後4時まで)
 初日に訪れた。
 色紙を小さくカットしたものを組み合わせて創りあげている貼り絵作品の数々。ピンセットで作業しているのかと思いきや「カッターの先に刺しています」と森生さんはいう。
 貼り絵は独学で学んだそうだ。

森生めぐり「春便り」2018年二科展デザインD部門特選受賞作品 
森生めぐり「森の中の大時計」2019年千葉デザイン協会会友賞受賞作品

 元々、カッティングシートを切って看板を作る仕事をしていた。しかし、本人は「へただった」という。だが結果オーライ、その仕事でデザインカッターと出会ったことが後になって生きてくるのである。
 その後、訪問介護の仕事についている時、利用者にカードを作るので、紙を切ったり貼ったりしていたことがあった。
 2010年に独学で始めた貼り絵。UCCコーヒーでイラスト募集があって、森生さんは募集しようと最初、色鉛筆で作業をしていたが、やがて「色を塗ることにあきたので、紙を切って貼ってみようとなった」と回想した。

森生めぐり「~コンビニエンスストア~集い~」2023年 
森生めぐり「~コンビニエンスストア~バス停から~」2023年

 この作品たちのタイトルに「コンビニエンスストア」とある。だが、描かれているのは「かつてのコンビニ」である。
 森生さんは「私の祖母が佐渡の人で、町に一軒”何でも屋”があって、そこからイメージしました」と話す。
 そう、確かに昔は村に一軒「何でも屋」があったっけ。そこにみんなモノを買いに行き、また集う場にになっていたものだ。
 懐かしさを覚える作品たちだ。

森生めぐり「不思議の国に招いたねこ」2024年 
森生めぐり「抒情酒屋」2024年

 森生さんの作品には和風テイストのものもあれば洋風なものもある。聞いてみるとオーストラリアのパースに暮らしたことがあるそうだ。

森生めぐり「小さな街~パン屋~」2023年 
森生めぐり「幸せのたんす階段」2023年

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