「全米トップ40」年末特番
洋楽ファンのバイブルであるラジオ番組「全米トップ40」が年末特番を放送する。今回のテーマは「名前が入った洋楽曲」で、年代を問わず、全米ヒットチャート40位以内に入った曲で、原題または邦題に「名前」が入っていることが条件だ。
『ダイアナ』『ヘイ・ジュード』など超有名な曲から隠れた名曲まで条件に合う曲ならば何でもOKだ。
特番のタイトルは『全米トップ 40 スペシャル~君の名は?』でラジオ日本では12月31日=大晦日の午後1時から3時まで放送する。
進行役はDJの矢口清治さん。スペシャル・ゲストとして音楽評論家・作詞家の湯川れい子さんが今年も参加する。
全米トップ40で1972年10月から86年9月までに放送された中で、タイトル(原題)に「名前」が入った曲はおよそ150曲もある。
事前募集によって選ばれるおよそ10名の代表リスナーが、その曲を胸に番組に集合。ZOOMによるリモート収録で、リクエスト曲の思い出や選曲理由などを語ってもらう。
まさに音楽ファンの想いがあふれる2時間スペシャル番組。
全米トップ40は本国アメリカでは1970年7月4日(アメリカ独立記念日)に初代DJのケーシー・ケイスンによって放送が開始された。日本では72年10月にスタート。ちなみに日本での第1回目の放送でのナンバーワンはマイケル・ジャクソンの「ベン」だった。
米国のチャート番組に日本ならではの対訳や解説を加え、洋楽ファンにとってはまさに「バイブル」のような番組だった。ラジオ関東(当時)が放送する「全米トップ40」を聴こうとラジオにかじりついた人も少なくない。
毎週のヒット・チャートをノートに記録した人も少なくないだろう。
また、70年代後半あたりから、東京6大学をはじめ、全国の20以上の大学に「全米トップ40研究会」なるサークルが次々に発足した。
大学間の交流も活発で、社会人になってからもその「絆」は変わることなく、93年にはOB・OGたちによって「全米トップ40研究読本」(学陽書房)発売された。
今回もゲストとして参加する湯川さんは長年、洋楽ファンの指南役として親しまれている。
欧米アーティストへのインタビュー、とりわけ亡くなる数日前に行ったジョン・レノンへの電話インタビューを記憶している向きもあるだろう。
「全米トップ40」は86年9月27日、ラジオ日本での放送が終了した。しかし、2010年10月、1980年代の放送音源を再輸入して『全米トップ40 THE 80's DELUXE EDITION』の放送が開始された。DJは矢口さんが務めている。