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国立新美術館クラファン実施

 東京六本木の国立新美術館は昨今の海外輸送費や資材・物価の高騰に直面するなかで挑戦的でダイナミックな展示を続けていけるように1000万円を目標として初のクラウドファンディングを実施している。
 まずは、来年3月19日に開幕する展覧会「リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s-1970s」の開催費用の一部に充てる予定だ。
 クラウドファンディングは来年1月31日(金)まで行う。
 返礼品として5000円から100万円まで計22コースを用意。オリジナルグッズや、休館日の館内を案内するプログラムなどがある。

返礼品の一つ「大判トートバッグ」


 広報によると、「リビング・モダニティ」展実現のために「文化庁助成事業である日本博予算や、企業協賛等多様な財源の獲得に取り組んでいましたが、夏時点の試算で約1000万円が不足していました」。
 「さまざまな財源の検討、同時にコスト削減にも取り組んできましたが、今回より多くの方にこの原寸大展示を体験していただくために、展示エリアを無料とすることからも、広く支援を募るクラウドファンディングという形での資金調達に取り組むことを決めました」。
 ミースの未完のプロジェクト「ロー・ハウス」は幅16・4メートル×奥行16.4メートルに及ぶスケールで、原寸大で実現する予定だ。
 国立新美術館はまもなく開館から18年となる。最大8メートルの天井高と訳2000平米の広さの企画展示室、その中を自在に仕切ることが出来る可動式の壁は大きな特徴で、この空間を活かし、ジャンルにとらわれず、その時代の視点を反映させた展覧会を開催している。
 こうした企画展の多くは、基本の予算に加え展覧会ごとに資金を獲得して実現しているという。同館のコスト削減努力などにもかかわらず、「資金の調達が難航する展覧会があり、さらに、昨今の海外輸送費や資材・物価の高騰なども追い打ちとなり、当館として届けたい展示を形にするためには絶対的に資金が足りないケースも増えて」いるという。

国立新美術館内観
国立新美術館外観


 

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